
はじめに:クライアントの「現実のペース」を前提に講座を設計する
Day1では、「クライアントがすぐに変化を起こすなんてことがないことを、講師は知っておくべきである」という前提を確認しました。
スピ系の講座やスクールでは、「一瞬で悩みが解消」「0-100で人生激変」といった言葉が目立ちますが、
実際のクライアントの変化は、ゆっくり・段階的です。
その事実を踏まえずに、「早急に結果を出さなきゃ」と講座を組んでしまうと、講師もクライアントも苦しくなります。
そこでDay2では、スピ系30代女性講師向けに、
クライアントがすぐに変化しないことを前提とした、講座・スクールの設計方法を整理していきます。
テーマは、「0-100の早急な変化」ではなく、0-10・10-20…とステップを刻む設計。
悩みや問題の解消プロセスを、現実的なステップに分けていくことで、
クライアントの変化を勘違いせず、安心して伴走できるようになります。
・クライアントの「変化のペース」を尊重した講座・スクール設計
・ヒアリング内容を、カリキュラムとステップに落とし込む流れ
・「変化していない」と早急に判断しないための指標づくり
目次
Day2のゴール:変化を支える「設計図」を持つ
Day2で目指したいゴールは、次の3つです。
- クライアントの悩み・問題解消プロセスを、ステップ構造でイメージできるようになる
- 講座・スクールのカリキュラムを、「変化のステップ」に沿って設計できるようになる
- すぐに現実が変わらなくても、「変化の途中経過」を捉えられる指標を持つ
特にスピリチュアル領域では、「エネルギーが変わった」「波動が上がった」といった感覚的な表現が多くなりがちです。
もちろんそれも大切ですが、クライアントの悩みや問題を現実的に解消していくためには、
「どんな順番で、何に取り組むと変化が起きやすいか」という設計図が不可欠です。
設計図があることで、講師は焦らずに長期視点でクライアントを見守ることができ、クライアントも「今どこにいるのか」が分かって安心できます。
なぜ講座・スクール設計が講師とクライアントを守るのか
「とりあえずセッションを重ねながら様子を見ていく」というスタイルもありますが、 その場合、次のような状態に陥りやすくなります。
- 毎回の内容が場当たり的になり、「何を目指しているのか」がぼやける
- クライアントが「私はちゃんと変わっているのかな?」と不安になりやすい
- 講師自身が、「このままでいいのか」と悩み続けてしまう
一方で、講座・スクールとして変化のステップを設計しておくと、 次のようなメリットがあります。
- 「今はこの段階をやっている」という共通認識が生まれ、安心して進める
- クライアントの「変わっていないように感じる」を、「この段階までは来ている」と言語化できる
- 必要以上に0-100の早急な変化を追いかけず、段階的な成長に目を向けられる
つまり、講座・スクールの設計とは、講師とクライアント双方のメンタルを守る「合意されたロードマップ」なのです。
悩み・問題解消のための5ステップモデル
ここでは、スピ系の講座・スクールで扱う「悩み・問題解消」を、シンプルな5ステップに分けてみます。
あくまで一例なので、ご自身のスタイルに合わせてアレンジして構いません。
| ステップ | 段階 | クライアントの状態イメージ | 講師がサポートする主なポイント |
|---|---|---|---|
| Step1 | 気づき・現状把握 | 悩み・問題が曖昧。「なんとなく苦しい」段階 | ヒアリングで悩みを整理し、言語化をサポート |
| Step2 | 原因とパターンの理解 | 同じパターンが繰り返されていることに気づき始める | スピ的な視点+現実的な心理・思考のパターンを解説 |
| Step3 | 小さな行動の実験 | 今までと違う選択や行動を少しずつ試し始める | 「やりやすい一歩」を一緒に設計し、フィードバック |
| Step4 | 新しい習慣・在り方の定着 | 新しい考え方・行動が、少しずつ当たり前になってくる | うまくいった経験を振り返り、自信につなげる |
| Step5 | 長期的なビジョン設定 | 「悩み解消」から、「どう生きたいか」に視点が広がる | ビジョンやライフスタイル、スピリチュアルな生き方の方向性を一緒に描く |
例:恋愛の悩みを扱うスピ講座の場合
- Step1:今の恋愛で困っていること・辛いことを整理する
- Step2:同じタイプを選んでしまう、自己否定などのパターンに気づく
- Step3:LINEの返し方を変えてみる、自分の気持ちを少しだけ正直に伝えてみる
- Step4:「大切に扱われる私」が当たり前という感覚を育てる
- Step5:どんなパートナーシップを築きたいか、長期的にイメージする
このように、悩みや問題解消を0-100の「一発逆転」ではなく、5つの段階に分けて捉えることで、講座の流れを組み立てやすくなります。
スピ講座・スクールのカリキュラム設計の基本
先ほどの5ステップモデルをもとに、実際の講座・スクールのカリキュラムを設計してみましょう。
ここでは、全5回のグループ講座を例にします。
全5回講座のカリキュラム例(悩み・問題解消をテーマにしたスピ講座)
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第1回:現状把握とテーマ設定(Step1)
- 今抱えている悩み・問題を整理するワーク
- 「本当に変えたいのか?」を見極める質問
- 個別ヒアリングでゴールイメージを確認
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第2回:パターンの理解とスピ的な背景(Step2)
- 繰り返している現実パターンを洗い出す
- スピリチュアルな視点から見る「学び」と「テーマ」
- 勘違いしやすい「変化したつもり」を見抜くポイント
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第3回:小さな行動の設計と実践シナリオづくり(Step3)
- 各自の悩み別に、「やりやすい一歩」を設計
- 現実的なシナリオ(例:職場での会話、パートナーへの伝え方)を一緒に考える
- 1週間の実験期間の過ごし方を決める
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第4回:うまくいった点・いかなかった点の振り返り(Step3〜4)
- 行動してみてどう感じたかをシェア
- できたところを丁寧に拾い上げて、自己肯定感を育てる
- 「変わっていないようで、実は変わっている部分」を言語化
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第5回:今後のビジョンと長期的なサポート(Step4〜5)
- 悩み解消後のライフビジョンを描くワーク
- 今後3ヶ月〜半年のテーマ設定
- 必要な人には相談依頼・個別セッションの案内
カリキュラム設計のチェックリスト
- 「1回で完結させる」前提ではなく、回を追うごとに少しずつ深まる構造になっているか
- 悩み・問題解消のための、スピ的な気づきと現実的な行動の両方が入っているか
- 最終回に「長期的な視点」と「必要な人への相談依頼」につながる流れがあるか
単発セッションと継続コースの役割の違い
スピ系の活動では、「単発セッション」と「継続コース(講座・スクール)」の両方を提供するケースが多くあります。
ここで大切なのは、それぞれの役割をはっきり分けておくことです。
単発セッションの役割
- 今の悩みや問題を整理し、「今一番必要なメッセージ」を受け取る場
- クライアントが講師やスピ的なアプローチに触れてみる「お試し」の場
- 変化の入り口・きっかけづくりに向いている
継続コース(講座・スクール)の役割
- 気づきだけで終わらせず、「行動」と「定着」まで見届ける場
- 悩み・問題解消を0-100ではなく、ステップで進めていく場
- 長期的なビジョンづくりや、人生全体を見直す場
「単発で劇的な変化を起こさなきゃ」と思い込むと、どうしても講師側のプレッシャーが大きくなります。
そうではなく、
単発=入口、継続コース=変化を育てる場と役割を分けて考えることで、
クライアントにも現実的な期待値を持ってもらいやすくなります。
変化を勘違いしないための「見える化」指標設計
クライアントの変化は、数字には表れにくいものも多いですが、それでも 「どこがどう変わってきているか」を一緒に確認できる仕組みがあると、安心感が大きく変わります。
簡易スコアシートの例
次のような項目を0〜10点で自己評価してもらい、講座の最初と途中、最後に記入してもらう方法があります。
| 項目 | 内容 | 評価(0〜10) |
|---|---|---|
| 自己理解 | 自分の悩み・問題の原因やパターンを理解できている | 0〜10 |
| 自己受容 | 今の自分を責めすぎずに受け止められている | 0〜10 |
| 行動力 | 小さな一歩でも、現実での行動を起こせている | 0〜10 |
| 安心感 | 将来に対する不安が少しずつ和らいできている | 0〜10 |
| ビジョン | 「どう生きたいか」「どう在りたいか」のイメージがある | 0〜10 |
このような指標を使うことで、たとえ現実の状況が大きく変わっていなくても、 内側の変化が進んでいることを、クライアントと一緒に確認することができます。
・このスコアは「正解・不正解」ではなく、クライアント本人の感覚を大切にする
・点数を上げることが目的ではなく、「どこが少し変わってきたか」を会話のきっかけにする
・「変化がない」と早急に判断せず、小さな変化を一緒に見つけていく
まとめ:クライアントのスピードに合わせた講座設計へ
Day2では、クライアントがすぐに変化を起こす前提で講座を組まないという視点から、 スピ講座・スクールの設計についてお話ししました。
悩み・問題解消をテーマにするスピの講座だからこそ、0-100の早急な変化ではなく、 「気づき → 理解 → 小さな行動 → 定着 → ビジョン」というステップで クライアントをサポートしていくことが大切です。
そして、そのステップに沿ったカリキュラムを持ち、変化を見える化する簡単な指標があるだけで、 講師もクライアントも、ずっと安心して進んでいけるようになります。
「自分の講座やスクールだと、どうカリキュラムを組めばいいか分からない」
「今あるメニューを、クライアントの変化に合う形に見直したい」
そんなときは、一人で抱え込む必要はありません。
以下のLINEからご相談いただければ、あなたの講座・スクールに合わせた設計のヒントを一緒に整理していきます。
よくある質問
Q. 講座の途中で、クライアントから「全然変わっていない気がする」と言われたら?
まずは、その正直な気持ちを受け止めることが大切です。そのうえで、 Day1で扱ったヒアリングの視点や、Day2のスコアシートなどを活用し、 「本当に変わっていないのか」「どこが変わり始めているのか」を一緒に確認していきましょう。 小さな変化に気づけると、クライアントの安心感も大きくなります。
Q. 5ステップモデル通りに進まないクライアントがいたら、失敗でしょうか?
いいえ、決して失敗ではありません。5ステップモデルはあくまで「目安」であり、
実際の変化は人によって行きつ戻りつします。
大事なのは、「今どのあたりにいるのか」を一緒に確認し続けることです。
必要に応じて、Step2に戻る・Step3を長めに取るなど、柔軟に対応していきましょう。
Q. 講座の回数や期間は、どのように決めれば良いですか?
取り扱う悩みやテーマにもよりますが、「変化の5ステップ」を一通り経験できる期間を一つの目安にすると良いでしょう。
例えば、月2回×3ヶ月(全6回)などです。
迷う場合は、まずは比較的短い期間で試し、クライアントの声をヒアリングしながら
少しずつ最適な回数や期間を調整していくことをおすすめします。