
スピ系講師が「選ぶ側」になる:理想のクライアントを決める最初の一歩
「相談してくれる人は、できるだけ断りたくない」
そう思うほど、疲れてしまったり、モヤモヤが残ったりしませんか。
でも実は、クライアントを選ぶことは冷たい行為ではありません。
むしろ、相手を守り、自分も守るための大切な土台です。
この5日シリーズでは、「あなたのクライアントはどんな人なのか」「どんな人を選びたいのか」をはっきりさせて、無理なく続く講師活動の形を作っていきます。
Day1はまず、『選ぶ』の意味と、理想のクライアントを言葉にするところから始めます。
目次
クライアントを選ぶのは「守る」ため
「誰でも歓迎」に見える姿勢は、一見やさしく見えます。
でも、講師のエネルギーや時間は無限ではありません。
合わない相手を無理に抱えると、こんなことが起きやすくなります。
- セッションのあと、どっと疲れて何もしたくなくなる
- 相手の要求がどんどん増えて、境界線が壊れていく
- こちらの説明を受け取ってもらえず、自己否定が増える
- 本当に助けたい人に使うはずの時間が減る
これは「あなたの器が小さい」からではありません。
合う相手と合わない相手がいるのは自然で、どんな仕事でも同じです。
クライアントを選ぶことは、次の2つを同時に叶えます。
- 相手のため:今の段階であなたより別の支援が合う人を、ムリに引き止めない
- あなたのため:あなたの力が発揮できる人に集中できる
「私は誰を助けると力が発揮されるのか」。
ここが定まると、発信もメニューもラクになります。
うまくいかない関係にある共通点
スピ系講師の仕事は、目に見えない領域も扱います。
だからこそ、相手との相性や前提のズレが、結果に直結します。
共通点1:相手が「自分の人生を相手任せ」にしている
たとえば「先生が何とかしてください」「言われた通りにするから保証してほしい」など。
サポートはできますが、人生を代わりに背負うことはできません。
共通点2:ルールがない(または守られない)
連絡の時間、キャンセル、支払い、追加要望。
ルールが曖昧だと、あなたの心身が削られます。
共通点3:「今はその支援が合わない」タイミング
精神的に不安定な時期や、医療・専門機関の支援が優先のケースもあります。
この判断ができることは、講師としての信頼につながります。
大事なのは「良い/悪い」で決めないこと。
今のあなたのサービスに合うかどうかで判断するのが、最も健全です。
理想のクライアントを決める3つの軸
「理想のクライアント」と聞くと、キラキラした人物像を作りたくなるかもしれません。
でもDay1では、もっと現実的で、すぐ使える形にします。
軸1:どんな状態の人をサポートすると結果が出やすいか
例:
・頑張りすぎて疲れているが、改善の意欲はある人
・自分の感覚を信じたいが、まだ自信がない人
・現実面(仕事・家族・体調)も整えながら進めたい人
軸2:あなたが大切にしたい約束(価値観)は何か
例:
・「依存ではなく自立を応援する」
・「怖がらせず、現実を良くする方向へ」
・「できないことはできないと言う」
価値観がはっきりしているほど、合う人が集まります。
軸3:あなたが無理なく続けられる関わり方はどれか
例:
・連絡頻度は週1までなら丁寧に対応できる
・夜は対応しないほうが体調が安定する
・単発より、月1〜2回の継続のほうが整う
理想のクライアントとは「あなたの強みが活きて、相手も前に進める関係」です。
そのためには、相手の条件だけでなく、あなたの条件も同じくらい大切です。
まず作るべき「境界線(ルール)」
「境界線」と言うと、壁を作るイメージがあるかもしれません。
でも実際は、安心して関われる線を引くことです。
最低限、決めておきたいルール
- 連絡できる時間帯(例:平日10〜18時)
- 返信の目安(例:48時間以内)
- キャンセル・日時変更の期限
- 追加対応の範囲(どこまでが料金内か)
- 向いていない相談内容の扱い(紹介先、断り方)
ルールがあると、相手も安心します。
「どうしていいか分からない」状態の人ほど、枠があるほうが落ち着くからです。
もし「私の場合、どこに線を引けばいい?」が一人で決めづらいなら、短く状況を教えてください。
いまのあなたに合う“無理のないルール”を一緒に整理します。
今日のワーク:あなたの「選びたい人」を言葉にする
ワーク1:過去の“良かった相談”を3つ思い出す
次の問いに、短い言葉でOKなので書いてみてください。
- その人は、どんな悩みを持っていた?
- その人は、どんな姿勢で向き合っていた?
- あなたは、どこがやりやすかった?(疲れなかった?)
ワーク2:逆に“しんどかった相談”を2つ思い出す
- 何がつらかった?(要求、連絡、態度、期待など)
- どんなルールがあれば守れた?
- 最初に見抜けたサインはあった?
ワーク3:理想のクライアントを1文で書く
例:
「自分の人生を自分で良くしたい気持ちがあり、丁寧に向き合いながら一歩ずつ前に進みたい30代以降の女性」
ポイントは、完璧にしないこと。まずは“仮”でいいので言葉にします。
明日(Day2)は、この1文をもとに「どんな人には向いていて、どんな人には向かないか」を整理し、発信やメニューに落とし込む準備をします。
まとめ+要約
クライアントを選ぶことは、冷たいことではありません。相手にもあなたにも合う関係を作り、結果を出しやすくするための土台です。 うまくいかない関係には「相手任せ」「ルールがない」「タイミングが合わない」などの共通点があります。 理想のクライアントは、①結果が出やすい状態、②大切にしたい約束(価値観)、③無理なく続けられる関わり方、の3つの軸で現実的に決められます。 まずは連絡時間や追加対応の範囲など、最低限の境界線(ルール)を作りましょう。 今日のワークでは、良かった相談・しんどかった相談を振り返り、理想のクライアント像を1文で言語化します。
よくある質問
Q1. 断るのが怖いです。嫌われませんか?
怖いのは自然です。ただ、合わないまま受けると、途中で関係が崩れてもっと苦しくなることがあります。 「今の私のサービスでは力になりきれないかもしれない」と丁寧に伝えるほうが、長い目で見て誠実です。
Q2. まだ実績が少ないのに選んでいいんですか?
むしろ早い段階ほど「無理をしない線」が必要です。 実績づくりのために何でも受けると、疲れが増えて続きません。続かないと実績も積めません。 小さくても、合う人を選ぶほうが結果が出やすいです。
Q3. 「向いていない人」は具体的にどう見分けますか?
Day1では「相手任せ」「ルールが守れない」「保証を求めすぎる」などが目安です。 ただし断定よりも、“あなたのサービスに今合うかどうか”で見ます。Day2で判断基準をもう少し具体化します。
Q4. 境界線(ルール)を出すと申し込みが減りそうで不安です
一時的に合わない人が減ることはありますが、合う人は逆に安心して来てくれます。 ルールは「あなたの都合」ではなく「安心して進めるための説明」です。
Q5. 自分の理想のクライアントが分かりません
いきなり決めなくて大丈夫です。まずは今日のワークで“仮”を作りましょう。 「良かった相談」「しんどかった相談」から共通点を拾うと、自然に輪郭が出てきます。
ワークの1文が書けたら、そのまま送ってください。
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