
スピ系講師のクライアント基準づくり:向いている人・向いていない人を整理する(Day2)
Day1では、「クライアントを選ぶことは、相手も自分も守ること」という土台を作りました。
今日は次の一歩です。“誰を選ぶか”を、感覚ではなく基準にする回になります。
ここでいう基準は、相手をジャッジして優劣をつけるためのものではありません。
あなたのサービスで力になれるかどうかを、落ち着いて判断するためのものです。
今日のゴール:
①「向いている人/向いていない人」の見分け方を言葉にする
② 断る時の“型”を作って不安を減らす
③ 申し込み前の質問で、ズレを減らす
目次
「向いていない人」を作るのは冷たくない
「向いていない人」と書くと、拒絶しているように感じるかもしれません。
でも実際は逆で、ムリに受けないことが誠実な場面が多いです。
たとえば、あなたのメニューが「自分の感覚を育てて、自分で選べるようになる」サポートだとして。
相手が「先生が決めて」「当てて」「保証して」と強く求めている場合、あなたは何度も説明が必要になります。
その結果、こうなりがちです。
- 相手は満足できず、「もっと」「もっと」と要求が増える
- あなたは疲れて、言葉が雑になったり、自己否定が増える
- 本来の目的(相手が自立する)が遠のく
これは誰も得しません。
だからこそ、「この人は今は別の支援が合いそう」と判断できることは、優しさでもあります。
大事なのは、相手を否定しないこと。
「あなたがダメ」ではなく、「今の私の提供と合うかどうか」だけを見る。
判断の軸は3つだけでいい
いきなり完璧な基準を作らなくて大丈夫です。
まずはこの3つがあるだけで、かなりブレが減ります。
軸1:姿勢(向き合い方)
同じ悩みでも、結果が出る人と出にくい人の差はここに出ます。
例:
・「変わりたい」気持ちがある
・自分でもやってみる意思がある
・一回で魔法のような答えを求めない
軸2:安全(今の状態)
スピの領域は心に触れます。だから「今その支援で安全か」を見るのはとても大切です。
例:
・眠れている、食べられているなど、最低限の生活が保てている
・強い混乱状態が続いていない
・医療や専門機関のサポートが必要な場合は、まずそちらを優先できる
軸3:ルール(約束を守れるか)
連絡の時間、支払い、キャンセル、追加依頼。
ここが崩れると、あなたの体力が消耗します。
例:
・事前に決めたルールを守ろうとする
・わからないことは質問してすり合わせられる
覚え方
- 姿勢:一緒に進めるか
- 安全:今この支援で大丈夫か
- ルール:安心して関われるか
向いている人・向いていない人:具体例(言い切り型)
ここは「言い切り型」で書いてOKです。
あなたが悪者にならないためにも、短く・はっきりが効果的です。
向いている人(例)
- 自分の人生を自分で良くしたい気持ちがある人
- 「答えをもらう」より「自分で気づく」ことに興味がある人
- 一度で全部を変えようとせず、段階を踏める人
- 現実面(仕事・家族・体調)も大事にしながら進めたい人
- 約束(連絡時間・支払い・キャンセル)を守れる人
向いていない人(例)
- 「先生が決めてほしい」「当ててほしい」「保証してほしい」が強い人
- ルールを説明しても、守る気がない人
- 怒りや不安が強すぎて、会話の土台が作れない状態の人
- 支払い・キャンセルなどの約束が曖昧になりがちな人
- 他者を攻撃したり、こちらを責める形で話が進む人
ここでの「向いていない」は、人格の否定ではありません。
「今はこのメニューでは力になりにくい」という意味です。
言葉にする時のコツ
- 「〜な人はお断り」より、「〜な方に向いています」を主役にする
- 理由は長く書かない(長いほど交渉されやすい)
- 線引きは冷たさではなく、安心のための説明にする
断るのが怖い人へ:断り方の型(テンプレ)
断るのが怖いのは、「相手を傷つけたくない」「責められたくない」からです。
だから、断り方は感情で頑張るより、文章の型で守るのが一番です。
断り方の基本の順番
- お礼(連絡してくれたことへの感謝)
- 結論(今回はお受けできない)
- 理由(短く:今の私の提供と合いにくい)
- 代案(必要なら:他の選択肢、専門機関、別メニュー)
- 応援の一言(誠実に終える)
コピペOK:断り文テンプレ(やわらかい)
ご連絡ありがとうございます。大切なお話を聞かせてくださり感謝します。
ただ、今の状況だと私の提供するサポートでは力になりきれない可能性が高いため、今回はお受けするのを控えさせてください。
もしよろしければ、(専門機関/別の支援/別メニュー)などの選択肢も検討してみてください。
少しでも状況が良い方向に進むことを心から願っています。
コピペOK:断り文テンプレ(ルール違反がある場合)
ご連絡ありがとうございます。
事前にご案内しているルール(連絡時間・支払い・キャンセル等)を守っていただくことが、安心してサポートを進める前提になります。
今回はその前提を整えるのが難しそうなため、お申し込みはお受けできません。
また機会があり、ルールにご同意いただける場合はご相談ください。
ポイント:
・理由を長く書かない(議論の入り口になる)
・「あなたが悪い」ではなく「前提が整わない」にする
「このケース、断っていいのかな…」と迷う時は、短く状況を書いて送ってください。
断る/別メニュー提案/紹介のどれが安全か、一緒に整理します。
申し込み前にすり合わせる質問例(コピペOK)
断るのがしんどいなら、そもそも申し込み前にズレを減らすのが一番ラクです。
ここでは、相手を試すためではなく、安心して進めるための質問例をまとめます。
質問例1:今の悩みとゴール
- 今一番困っていることは何ですか?(できる範囲で具体的に)
- 相談を通して、どうなれたら理想ですか?
質問例2:姿勢(向き合い方)
- 今回の相談で、ご自身でも取り組めそうなことはありますか?
- 「答えがほしい」より「自分で気づきたい」、どちらが近いですか?
質問例3:安全(今の状態)
- ここ1〜2週間、睡眠や食事は取れていますか?
- 現在、医療や専門機関のサポートを受けていますか?(受けている場合はそのままでOK)
- 強い混乱やパニックが続いている場合、まずは安全を優先する提案をすることがありますが大丈夫ですか?
質問例4:ルール(約束)
- 連絡可能な時間帯と返信目安(例:平日10〜18時、48時間以内)をご確認いただけますか?
- キャンセル・日時変更のルールに同意いただけますか?
これらをフォームやLINEの自動返信に入れておくと、後からすごく助かります。
「合う人」はスムーズに答えてくれて、「合いにくい人」はここで引っかかることが多いからです。
今日のワーク:あなたの「基準」を文章にする
ワーク1:「向いている人」を5行で書く
Day1で作った「理想のクライアント1文」を、さらに短い条件に分けます。
- 姿勢(例:自分でもやってみる意思がある)
- 安全(例:最低限の生活が保てている)
- ルール(例:連絡時間などを守れる)
- テーマ(例:自分の感覚を育てたい)
- 価値観(例:依存ではなく自立)
ワーク2:「向いていない人」を3行で書く
責めずに「合いにくい前提」を書きます。
- 例:「保証を求める」「ルールを守れない」「会話の土台が作れない状態」
ワーク3:プロフィールに載せる1〜2文を作る
例:
「自分の感覚を育てながら、現実も整えて前に進みたい方のサポートをしています。
一方で、決断をすべてお任せしたい方や保証を求める形のご相談は、私の提供では力になりにくいことがあります。」
明日(Day3)は、ここで作った基準をもとに、申し込み導線(メニュー説明・注意事項・同意)を整えていきます。
「申込後に揉める」を減らす回です。
まとめ+要約
Day2では、クライアント選びを感覚ではなく基準にする方法を扱いました。 「向いていない人」を作るのは冷たいことではなく、ムリに受けないことで相手も自分も守れます。 判断の軸は「姿勢」「安全」「ルール」の3つで十分です。 向いている人・向いていない人は短く言い切り、理由を長く書かないことがポイントです。 断り方は感情で頑張らず、テンプレの型で守りましょう。 さらに、申し込み前の質問でズレを減らすと、そもそも断る負担が減ります。 最後に、基準を文章化してプロフィールや導線に載せられる形に整えました。
よくある質問
Q1. 「向いていない人」を書くと炎上しませんか?
書き方次第です。「お断り」「NG」を強く出すより、「向いている方」を主役にして、 「こういう前提だと力になりにくいことがあります」と丁寧に書くと角が立ちにくいです。
Q2. 安全面の質問は失礼になりませんか?
目的を「安全のため」と説明すれば、むしろ誠実に受け取られることが多いです。 あくまで診断ではなく、「今この支援で大丈夫か」を確認する意図で、言葉をやわらかくしましょう。
Q3. 断ったあとに責められたらどうしたらいいですか?
追加で議論しないのが基本です。テンプレで一度伝えたら、長いやり取りに入らず、 必要ならブロックや距離を取る判断も自分を守る行動です。
Q4. 基準が厳しすぎて申し込みが減りそうです
合わない人が減ることはありますが、合う人が増える方向に働きます。 何でも受けて疲れて継続できない状態より、合う人に集中して結果を出せるほうが長期的に安定します。
あなたの「向いている人/向いていない人」の文章ができたら、そのまま送ってください。
言葉のやわらかさと、線引きの明確さを両立する形に整えるお手伝いをします。