
依存から自律へ——KPI・ABテスト・リセット週で“自分の拠点”を強くする(Day4)
はじめに
Day4は、Day1〜3で育てた“自分が拠点”を最適化する回です。
ねらいは3つ。
(1)KPIで状態を可視化。
(2)ABテストで小さく検証。
(3)乱れたら戻すリセット週を常備。
物理マナーだけでなく、エネルギーハイジーン(持ち込まない・置いてこない)が日常で保たれるよう、数値と手順で支えます。
KPI設計:自律を測る5指標
「外に行くと整う」から「戻れば整う」へ。以下は週次レビューを推奨。
| カテゴリ | 指標 | 測り方 | 目安 |
|---|---|---|---|
| 自己効力感 | 自己効力スコア(1〜5) | 「今やるべき最小行動を実行できる自信」1問 | ≧ 3.5 を維持 |
| 依存頻度 | 外部“衝動”頻度(回/週) | 「行かないと無理」と感じた回数 | ≤ 2回/週 |
| 習慣遵守 | 朝夜3分の実施率 | 7日中の実施数 | ≥ 5/7 |
| 残留防止 | 残留指標平均(1〜3) | 重さ/ざわつき/だるさの平均 | ≤ 1.5 |
| 回復速度 | 崩れ→復帰までの日数 | 復帰ログの最短日数 | ≤ 3日 |
ABテスト設計:1要因だけ小さく変える
検証テーマ例(仮説)
- 朝の実施時刻を固定(A) vs ずらす(B)→ 実施率が上がるのは?
- 一行メモを「言葉」(A) vs 「チェックのみ」(B)→ 所要30秒短縮で継続率↑?
- アンカーをカード(A) vs ジェスチャ中心(B)→ 衝動頻度が下がるのは?
- 夜ルーティンを2分に短縮(B)→ 残留平均が1.5未満を維持?
進め方(最小単位)
- 目的と仮説を1行で。
- 主要指標1つ+参考1つに絞る。
- 期間は7〜14日、検体は「自分」。
- ガードレール(例:残留>1.8で中止)。
- 結論は「採用/保留/却下」を一行で。
リセット週プロトコル:崩れた時に戻す7日
崩れるのは“失敗”ではなく“合図”。以下の7日台本で最短復帰します。
| Day | 朝(1〜3分) | 夜(1〜3分) | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | 呼吸1セット→終了合図 | 感謝→静止→一礼 | 最短で再開 |
| 2 | 呼吸→一行メモ1語のみ | 残留1項目だけ採点 | 入力負荷を極小 |
| 3 | 姿勢→音→呼吸 | 「ここまで」宣言→片付け | 境界線の再構築 |
| 4 | アンカーに触れる1回 | 終了合図のみ | 外出時の復帰力↑ |
| 5 | 静止20秒→呼吸 | 残留3項目採点 | 指標を戻す |
| 6 | 朝3分に復帰 | 夜2分まで | 負荷を段階的に |
| 7 | 通常運転+明日計画1行 | 感謝→(比喩)コードカット | 習慣へ合流 |
再発(リラプス)対策:衝動・過刺激・比較の波
衝動(行きたい!)
- カードに触れて「今ここ」。
- 1分呼吸→終了合図。
- 翌朝の実施だけを約束。
過刺激(香・音・SNS)
- 香・音は特別な日だけ短時間。
- SNSはルーティン後に開く。
- 外出時は内声と小さな所作のみ。
比較(他人の体験談)
- 「私の最小行動」を1行メモ。
- 達成率5/7を確認、OKなら続行。
- 判断は週次レビューで。
テンプレ集:ダッシュボード/AB計画書/リセット台本
週次ダッシュボード
自己効力:__ /5 衝動:__回/週
実施率:__ /7 残留平均:__
復帰日数:__ 日
一行学び:___________
AB計画書(最小)
目的:
仮説:
主要指標/参考指標:
期間(7〜14日):
ガードレール:
結論(採用/保留/却下):
リセット週台本(携帯用)
Day1: 呼吸1回→終了
Day2: 一語メモ→残留1項目
Day3: 音→姿勢→呼吸
Day4: アンカー1回
Day5: 残留3項目
Day6: 朝3分/夜2分
Day7: 通常+明日1行
テンプレPDF一式(印刷用/スマホ用)は、 無料相談(LINE) に「Day4テンプレ希望」と送ってください。ウェビナーやコミュニティ参加の勧誘は行いません。
よくある質問
- Q. 数字が苦手です。どれだけ測れば十分?
- A. 「実施率」「衝動頻度」「残留平均」の3つでOK。余裕が出たら自己効力と復帰日数を追加。
- Q. ABテストは同時に2つ以上やっても良い?
- A. おすすめしません。1要因のみ。効果が曖昧になります。
- Q. リセット週の途中で外部の場に行きたくなったら?
- A. 行く/行かないは自由ですが、その場で深掘りせず、終了合図→記録に留める。置いてこないのが原則。
まとめ
Day4では、KPI・ABテスト・リセット週で“自分が拠点”を強くする方法を確認しました。 外部の場所に頼らず、短く・静かに・反復で戻れる自分を育てる——それが、行かずに整い、行っても乱れないの土台です。 次回Day5は、よくある失敗の回避・FAQ・個人コードでの定着までを統合します。
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