
スピ系講師が「プロ」として伝わる設計を作る:ペルソナ・意図・メニューの骨組み(Day2)
はじめに
Day1では、「プロ」と「なんちゃって」の違いは才能ではなく仕事の扱い方だと整理しました。 自信・コミュ力・目標設定という“土台”が整うと、提供が安定しやすくなります。
ただ、土台だけではまだ足りません。
「いいことを言っているのに、なぜか相談が来ない」
「投稿は頑張っているのに、反応が薄い」
こういうときの原因は、能力ではなく伝わる設計にあることが多いです。
Day2は、あなたの魅力を“正しく伝えるための設計図”を作ります。
小難しいマーケ用語は使いません。「誰に」「何を」「どう届けるか」を一緒に整えましょう。
なぜ「伝わらない」のか:よくある3つの原因
原因1:対象が広すぎて、誰のことか分からない
「変わりたいあなたへ」「幸せになりたい人へ」
こういう言葉は優しいのですが、広すぎて刺さりません。
人は自分の状況に“ぴったり”合った言葉にだけ反応します。
×「人生を変えたい人へ」
○「家族のために頑張ってきたのに、ふと虚しくなる30代後半のあなたへ」
原因2:提供内容が「すごそう」なのに「自分に関係あるか」が見えない
スピ系は特に、世界観が魅力になります。ですが世界観が先に立ちすぎると、 相手は「すごそう…でも私に必要かな?」となりやすいです。
伝える順番は、世界観より先に“相手の困りごと”です。
相手の悩み → それが解けたらどうなる → そのために何をする(あなたの提供)
という順番の方が、相談につながります。
原因3:次に何をすればいいか分からない
いい投稿、いいセッション紹介があっても、最後に行動が書かれていないと、 相手は「ふーん」で終わります。
「DMください」だけでは弱いこともあります。相手は、送っていいか不安です。
だからプロは、連絡のハードルを下げる言い方を準備します。
例:「いきなり申込みでなくて大丈夫です。今の状況を1行で送ってください。こちらで合うかどうかだけお返事します。」
ペルソナは「理想のお客様」ではなく「今、困っている人」
ペルソナというと、年齢や職業を細かく設定するイメージがあるかもしれません。 でもDay2で必要なのは、そこまでの作業ではありません。
大事なのは、「今、困っている姿」が浮かぶことです。 理想のお客様(キラキラしている人)を想像すると、言葉がふわっとします。 困っている人を想像すると、言葉が具体的になります。
「困っている人」を決める3つの軸
- 状況:何が起きている?(例:仕事と家庭で手一杯、発信が怖い、関係が苦しい)
- 感情:どんな気持ち?(例:虚しさ、焦り、罪悪感、怒り、諦め)
- 望み:本当はどうなりたい?(例:安心したい、自分を信じたい、堂々と発信したい)
ミニ例:30代以降のスピ系女性講師の場合(あなたが届ける側)
あなたの“お客様”も、同じように「状況・感情・望み」を持っています。
たとえば、こんな人が想像できます。
- 状況学びは続けてきたのに、仕事としては不安定
- 感情自信がない/同業と比べて落ち込む/でも諦めたくない
- 望みちゃんと選ばれて、安心して続けたい
※この例をそのまま使う必要はありません。あなたの周りにいる「今、困っている人」を思い出してみてください。
「誰にでも」の裏には、実は「誰かへの怖さ」がある
対象を絞れないとき、多くの場合は「外したらどうしよう」「嫌われたくない」が隠れています。
でも、対象を絞るのは排除ではありません。
「今のあなたに向けて話します」と決めるだけで、必要な人に届きます。
相手の“求めていること”を3段階で読む
相手は、最初から「申込みたい」と思っていません。多くの人は、次の順で心が動きます。
| 段階 | 相手の頭の中 | あなたが用意するもの |
|---|---|---|
| ①気づき | 「これ、私のことかも」 | 共感・状況の言語化(悩みの翻訳) |
| ②理解 | 「原因はこれか」「方法があるんだ」 | やさしい説明・小さな手順 |
| ③行動 | 「一度相談してみようかな」 | 安心できる導線・次の一歩(相談) |
スピ系講師がやりがちなズレ
いきなり③(申込み・行動)を求めてしまうことです。
「本気の人だけ来てください」も、時には必要ですが、
それを最初に出すと、①②の人が離れます。
Day2では、①②の言葉を増やしつつ、③の導線をやさしく置くのがポイントです。
“気づき”を起こす言葉の型(そのまま使えます)
- 「頑張っているのに、なぜか満たされない…ってことありませんか?」
- 「『私はまだまだ』が口ぐせになっていませんか?」
- 「学びは続けているのに、仕事としては不安定。そんな焦り、ありませんか?」
“理解”を進める言葉の型(そのまま使えます)
- 「大きな問題に見えるけれど、分けると3つです」
- 「才能がないのではなく、順番が逆なだけです」
- 「今週はこれだけやればOKです」
“行動”を起こす言葉の型(そのまま使えます)
- 「申込みじゃなくて大丈夫。今の状況を1行で送ってください」
- 「あなたに合うかどうかだけ、先に一緒に確認しましょう」
- 「迷っている段階の相談こそ歓迎です」
メニュー設計:プロは「入口・本編・継続」を分ける
相談につながるかどうかは、メニューの中身だけでなく、入口の作り方で決まります。 プロは、いきなり高額・長期だけを置きません。まず“入口”を用意します。
3つに分けると、相手もあなたも楽になる
| 区分 | 役割 | 例(スピ系講師向け) |
|---|---|---|
| 入口 | 相手の不安を減らし、相性を確かめる | 体験セッション/15分相談/簡単な診断/質問受付 |
| 本編 | 本当に変化が起きるプロセスを提供する | 60〜90分×数回/集中プログラム/伴走セッション |
| 継続 | 変化を定着させ、戻りを減らす | 月1メンテ/コミュニティ/継続サポート |
「入口」でやってはいけないこと
- 入口で全部やろうとする(疲れる/本編が売れない)
- 入口の目的が曖昧(体験なのに深掘りしすぎる、逆に浅すぎる)
- 相手を試す(「覚悟を見せて」などで不安を増やす)
入口の目的は「相性確認」と「次の一歩の提案」
入口で決めるのは、たった2つです。
- 今の状況を整理して、どんなテーマが合いそうか
- 本編に進むなら、どんな流れになるか(無理なら別の選択肢)
入口で「この人を絶対に変えなきゃ」と背負わなくて大丈夫です。
プロは、背負うのではなく、道案内をする人です。
言葉選び:スピ系講師が信頼を落とさない表現
スピ系の世界は、言葉が魅力です。だからこそ、言葉で誤解も起きます。 “強い言い切り”は一瞬気持ちいいけれど、相談前の人には怖く感じられることがあります。
信頼が増える言い方(やさしい現実)
- 「必ず」より「〜になりやすい」「〜の可能性が高い」
- 「絶対変わる」より「一緒に整えれば変わりやすい」
- 「あなたのため」より「こういう人には合う/合わない」
強さを出したいときは「線引き」で出す
強いメッセージを出したいなら、言い切りで出すより、線引きで出す方が安全です。
例:「医療判断はできません。ですが、心の整理と行動の一歩は一緒に作れます。」
“プロ感”は、説明の丁寧さで伝わる
実は、プロっぽさは「すごい世界観」よりも、 分かりやすい説明と安心できる案内で伝わります。
- 何をするのか(流れ)
- どんな人に合うのか(対象)
- どこまでが範囲か(線引き)
- 相談はどう進むのか(手順)
これが揃うと、相手は「この人なら大丈夫そう」と感じやすくなります。
今日のワーク:あなたの「伝わる設計図」を1枚で作る
ここまで読んだ内容を、あなたの言葉に落とします。10〜15分でOKです。 できたら、発信やメニュー紹介が一気に楽になります。
Step1:困っている人を1人だけ決める
- 状況:(例:学びはあるが仕事が不安定/家族優先で自分が後回し など)
- 感情:(例:焦り/虚しさ/自信のなさ など)
- 望み:(例:安心して続けたい/自分を信じたい など)
Step2:あなたが提供する変化を1文で書く
「私は(困っている人)に、(望む変化)を、(あなたの方法)で手伝います。」
例:「私は、学びは続けているのに不安定で焦る人に、安心して仕事を続けられる土台作りを、言語化と小さな行動設計で手伝います。」
Step3:入口・本編・継続を仮で置く(名前は仮でOK)
- 入口:(例:15分相談/体験セッション)
- 本編:(例:60分×3回 伴走)
- 継続:(例:月1メンテ)
Step4:相談の一言(安心する言い方)を決める
- 「申込みじゃなくて大丈夫。今の状況を1行で送ってください」
- 「合うかどうかだけ先に確認しましょう」
- 「迷っている段階の相談こそ歓迎です」
この設計図ができると、次回Day3で「実際に形にする」作業がスムーズになります。
Day3では、入口(相談)から本編につなぐためのテンプレとチェックを作ります。
まとめ
相談が来ないとき、原因は能力ではなく「伝わる設計」にあることが多いです。 まずは、理想のお客様ではなく「今、困っている人」を思い浮かべ、 相手の心の段階(気づき→理解→行動)に合わせて言葉を置きます。 そしてメニューは「入口・本編・継続」に分けると、相手もあなたも楽になります。 今日のワークで設計図が1枚できれば、あなたの発信は“プロの伝わり方”に変わっていきます。
要約
- 伝わらない原因は「対象が広い」「世界観先行」「次の行動が不明」の3つが多い。
- ペルソナは理想像ではなく「今困っている人」を状況・感情・望みで決める。
- 相手の心は「気づき→理解→行動」で動く。段階に合う言葉を用意する。
- メニューは「入口・本編・継続」に分けると相談につながりやすく、続けやすい。
相談したい方へ
「私の“困っている人”がうまく決められない」「入口・本編・継続の組み方を一緒に作りたい」など、 ここは個別で整理すると一気に早いです。迷っている段階の相談でも大丈夫です。
よくある質問
対象を絞ると、他の人が来なくなりませんか?
一時的にそう感じることはあります。でも実際は、刺さる人が増えて相談が増えやすいです。 「今はこの人に向けて話す」と決めるだけで、必要な人に届きます。
入口を作ると、安いメニューしか売れなくなりませんか?
入口の役割は相性確認と次の一歩の提案です。入口で全部やらず、本編で変化が起きる設計にすると、 入口はむしろ本編の信頼づくりになります。
強い言い切りをしないと、発信が弱く見えませんか?
強さは言い切りより線引きで出せます。できること・できないことを丁寧に伝える方が、結果的に信頼が増えやすいです。
メニューの名前や内容がまだ曖昧です。進めていいですか?
進めて大丈夫です。Day2は“仮置き”でOK。Day3でテンプレとチェックを使って、形を整えていきます。