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言語化の第一歩 ― 感覚を「構造」に変える

Day2|言語化の第一歩 ― 感覚を「構造」に変える|言語化できないスピ系講師の5日間レッスン

言語化の第一歩 ― 感覚を「構造」に変える

Day1で触れた感覚→概念→言葉の3層モデルを、今日は実務で使える“構造”に落とします。
目標は、あなたの感覚を相手の行動に変える共通言語の骨格を作ること。
具体的には、ペルソナ設計 → 検索意図の整理 → 言語化フレームの適用の順で進めます。


ペルソナ設計:誰に届ける言葉か

言語化は、相手の文脈が半分を占めます。
以下の4項目を100字以内で書き出し、迷ったら具体例に寄せましょう。


4つの最小項目

  1. 状態:今の困りごと(例:人に合わせて疲れる)
  2. 制約:時間・お金・環境(例:子育て中で夜時間が少ない)
  3. 目標:行動で表せる目標(例:夜ぐっすり寝たい)
  4. 避けたいこと:不安・抵抗(例:宗教っぽいのは苦手)

例:Aさん(30代・会社員)

  • 状態:予定を詰め過ぎ、週末は寝込む
  • 制約:残業あり/家事あり
  • 目標:夕方の頭痛を減らす
  • 避けたいこと:難しい専門用語

検索意図の整理:相手が探している表現は何か

相手はあなたの専門語では検索しません。
生活の言葉で探します。
次の表の左列(生活語)から出発して、右列(あなたの専門語)に橋をかけましょう。


生活語(ユーザーの言葉)専門語(あなたの言葉)橋渡しフレーズ(共通言語)
疲れが取れない境界線の弱さ/同調疲労「人の期待を優先して疲れやすい」
夜眠れない神経過緊張/交感優位「寝る前10分で神経が静まる習慣」
決められない選択回避/過負荷「選択肢を3つに絞る段取り」

ヒント:症状 → 背景 → 行動の順に並べると、自然に橋渡しができます。

言語化フレーム:感覚→概念→言葉の運用

以下の4ステップで、感覚を“行動に変わる言葉”へ落とします。


  1. 感覚の記録:形容詞を使わず、身体・時間・頻度で描写(例:夕方になると肩が熱くなる/週3回)。
  2. 概念の定義範囲・条件・例外で意味を絞る(例:他者優先の癖が強い会議後に増える)。
  3. 言葉の翻訳行動・状態・変化に置き換える(例:会議後に5分離席して呼吸を整える)。
  4. 測定の目安数字で進捗を見える化(例:頭痛が週3→週1)。

書き換えテンプレ:NG→OKの型

そのままコピペで使える短文テンプレです。
主語は人の行動結果は測定可能に。


NG(よくある表現)OK(共通言語への書き換え)
波動が重い人の顔色を読み過ぎて、夜の寝つきが悪い
整えると楽になる朝5分の呼吸で夕方の頭痛が週3→週1に減る
流れが良くないやることを3つに絞ると先延ばしが止まる
エネルギー漏れ頼まれごとを断れず、1日30分以上作業が増える

今日のワークと提出フォーマット

  1. あなたの定番フレーズを3つ選ぶ(例:整える/軽くなる/流れ)。
  2. 各フレーズを、感覚 → 概念 → 言葉 → 測定の4行で書く。
  3. ペルソナAさんに合わせて、橋渡しフレーズを1行追加。

提出テンプレ(1件あたり)

感覚:____(身体・時間・頻度)
概念:____(範囲・条件・例外)
言葉:____(行動・状態・変化)
測定:____(回数・時間・頻度)
橋渡し:____(生活語→共通言語)
      

書けたら、短い文章で LINEで相談する から送ってください。
どこで詰まっているかを一緒に整えます。


FAQ

Q. 構造化すると、スピらしさが消えませんか?

A. 消しません。体験の核心はそのままに、相手にも見える形へ輪郭を足すだけです。


Q. 測定が苦手です。

A. 完璧な数字は不要です。週あたり/1日の回数/所要時間など、ざっくりの指標で十分です。


Q. 用語を変えると自分らしくない気がします。

A. 自分らしさは比喩や語尾、語順で残せます。まずは主語を行動にすることから始めましょう。


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