
はじめに
Day3で売れるメニューと導線を整えました。
ここからは、数字で確かめながら「続く成果」を作ります。
目標はシンプルに相談申し込み(最終KPI)。
その手前にある中間KPI(CTR、滞在時間、フォーム着手率など)を正しく測り、小さな仮説→検証→学びをスプリントで回しましょう。
KPIの設計:最終・中間・ガードレール
| 種類 | 指標 | 定義 | 初期目安 | 目的 |
|---|---|---|---|---|
| 最終 | 相談申込率(CVR) | 相談完了数 ÷ LP訪問数 | 8–12% | 最終ゴール |
| 中間 | CTAクリック率(CTR) | CTAクリック数 ÷ 記事PV | 3–6% | 記事→LP遷移 |
| 中間 | フォーム着手率 | フォーム入力開始 ÷ LP訪問 | 25–40% | LP→入力 |
| 中間 | 完了率 | 送信完了 ÷ 入力開始 | 60–80% | 入力→完了 |
| ガード | 直帰率 | 1PVで離脱 ÷ 訪問 | < 70% | 品質監視 |
計測設計:イベント・UTM・データ衛生
イベント設計(例)
- view_article、view_lp、start_form、submit_form
- click_cta_line、click_cta_trial、open_faq
- exit_intent_shown、resume_form
各イベントにpage_path/position/variantなどのパラメータを付与。
UTMの基本
- utm_source:instagram / search / email
- utm_medium:organic / cpc / newsletter
- utm_campaign:spi_day4_launch
- utm_content:variant名(A/B)
- [ ] 自分のアクセスを除外(IP/パラメータ)
- [ ] 送信完了ページはnoindex
- [ ] 同一ユーザーの多重カウントを防止(セッション紐づけ)
- [ ] 個人情報は最小限・安全管理(ポリシー掲示)
ベースラインの可視化:ダッシュボードと目標線
| 週 | 記事PV | CTAクリック | LP訪問 | 着手 | 完了 | 相談率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| W1 | — | — | — | — | — | — |
| W2 | ||||||
| W3 |
ABテストのプロトコル:仮説→実装→判断
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 仮説 | 「CTA文の行動+期間明記でクリック率が上がる」 |
| KPI | 主:CTR 副:直帰率(ガード) |
| 対象 | Day3記事全CTA(ファーストビュー除く) |
| バリアント | A:現状「LINEで相談する」/ B:「15分で適合を確認する(無料)」 |
| サンプル目安 | 各バリアント:最低100クリック or 20完了(どちらか後) |
| 期間 | 7〜14日(曜日偏りを避ける) |
| 停止条件 | ガードレール悪化(直帰+10pt以上)で中止 |
| 学び | 勝敗に関わらず、見出し・LPにも転用可能な示唆を記録 |
テストアイデア集:見出し/サムネ/CTA/価格提示
見出し・サムネ
- 見出しに期間+測定軸を追加(例:「4週間で朝の不安スコアを2段階」)
- サムネ:抽象→具体(自然風景→簡潔な図)
- 代替テキスト(alt)を行動名詞で最適化
CTAコピー
- 「LINEで相談する」→「15分で適合を確認(無料)」
- 「今すぐ申し込む」→「まずは質問だけでもOK」
- 補助文に非提供領域を添えて安心感を担保
価格提示
- 比較対象の明示(自己実施の時間/他サービス)
- 月額換算 or 1日あたり換算(過度な分割煽りは不可)
- 工数内訳の表を1枚追加
フォーム/LP
- 項目を6→4に削減(電話番号を任意化)
- エラー文を原因+解決法で記述
- FAQをLP中腹に配置し直帰を抑制
チャネル別最適化:SNS×検索の二刀流
SNS(共感拡散)
- ストーリーズで小テスト結果を共有(学びを可視化)
- リールは1分図解+プロフィールのLPへ
- 投稿→保存→DMの三段CTAで温度を上げる
検索(実力証明)
- 用語解説・倫理・レビュー方針の長文記事を強化
- 内部リンクは「学び→比較→相談」の順で
- 構造化データ(FAQ/Article)を整備
リテンション
- 未完了フォームのリマインド(24h/72h)
- 相談後のチェックイン(7日)
- ケース公開時に過去読者へ再通知
品質と倫理:誤誘導を避ける6原則
- 境界の明示:非提供領域・禁忌・紹介先を常設。
- 実験の公開:テスト中である旨と変更点を簡潔に記す。
- 過度な希少性NG:実在する枠・期限のみ表記。
- レビュー透明性:取得方法・日時・条件を併記。
- 誇大表現の抑制:個人差注記と測定軸の提示。
- プライバシー:同意と最小収集、保管期間の明記。
運用スプリント:週次の回し方と実験ログ
| 曜日 | 作業 | 成果物 |
|---|---|---|
| 月 | 先週の数字レビュー・課題抽出 | 課題リスト3件 |
| 火 | 仮説づくり・実験カード作成 | ABカード1–2件 |
| 水 | 実装・公開 | Variant反映 |
| 木 | 中間点検(ガードレール監視) | 異常あれば中止 |
| 金 | 学びの整理・次週の仕込み | ナレッジ1枚 |
実験ログ(コピーして使えるテンプレ)
| ID | 仮説 | KPI | A | B | 開始 | 終了 | 結果 | 学び |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| AB-001 | 期間+測定軸をCTAに入れるとCTR↑ | CTR | 現行 | 新文言 |
本日のワーク(提出テンプレ)
- [ ] 最終KPIと中間KPIを自分の数値で埋めた
- [ ] イベントとUTMの設計を書き出した
- [ ] ABテストの実験カードを1枚作った
- [ ] 週次スプリント表をカレンダーに登録した
次回予告:Day5のゴール
Day5では、よくある失敗とFAQを整理し、長期で選ばれる講師像へ統合します。コミュニティ化と最終CTAの磨き込みで締めくくります。
まとめ
「地に足」の発信は、数字で確かめて改善する姿勢が信頼を生みます。KPIの分解で原因を特定し、ABテストで仮説を検証し、学びをログ化して資産にする。誇大さや誤誘導に頼らず、透明性と再現性で前進していきましょう。
FAQ
Q. テストは同時にいくつまで?
A. まずは1箇所×1要素から。慣れてきたらページやチャネルごとに並行実施しますが、同一ファネルの同時多要素変更は原因が特定しづらく非推奨です。
Q. 勝ち負けが頻繁に入れ替わります。
A. 期間・曜日偏り・流入差を確認。再現テストで安定してから横展開しましょう。
Q. 数字が小さくて判定しづらいです。
A. まずはクリックや着手率など母数の大きい中間KPIから始め、十分なデータが取れる導線に絞って実験します。
Q. テスト中だと印象が悪くなりませんか?
A. 変更点や意図を簡潔に示すと、誠実さのシグナルになります。誤誘導を避けることが最優先です。