
はじめに
「場所に行けば整う気がする」「受講生に“何か”を体感してほしい」。
スピ系講師として自然な願いです。
ただ、外に力を求め続けると、依存や再現性の低さにつながりがち。
Day1では、パワースポットに惹かれる心理の構造を言語化し、自分が“パワースポットを作る”側へ歩み出す前提を整えます。
また、現地でネガティブや不純なものを置いてこないためのエネルギーハイジーンの考え方も導入します。
なぜ行きたくなるのか:5つの心理ドライバー
1)外的統制の強化
「自分の外側に源がある」と信じるほど、場所への依存が増します。手放す鍵は、自分の影響できる行動へ視点を戻すこと。
2)自己効力感の低下
「私には力がない」と感じる時、外部の“強い場所”で補おうとします。小さな成功体験の積み上げが効きます。
3)即効性バイアス
長期の習慣より“今すぐ変化”を求める心。短期刺激は反動も強く、習慣の設計に勝てません。
4)社会的証明・希少性
「みんな行っている」「限定」と聞くと価値が増幅。意図と合っているか、冷静に適合度を確認。
5)意味づけの過剰
小さな偶然に強い意味を与える傾向。意味づけは大切ですが、行動が伴って初めて定着します。
誤解をほどく3つの視点:場/習慣/創出
- 場の力 ≠ 常に外部:外の場は触媒。土台がなければ変化は持続しにくい。
- 体験 ≠ 定着:体験は「きっかけ」。定着は日々のルーティンで起こる。
- 受け取る ≠ 作る:講師は“受け取る人”だけでなく、“場を作る人”。まずは自分の内に拠点を。
動機診断ワーク(自己チェック)
各項目を0〜3で評価(0=当てはまらない、3=とても当てはまる)。合計が高いほど“外部依存”が強めです。
- 最近、自分の力不足を外部の場所で埋めたいと感じる。
- 短時間で“わかりやすい変化”を求めている。
- 誰かの体験談や希少性で意思決定しがち。
- 自宅では整わず、特別な場所でないと落ち着かない。
- 日々のルーティンより、単発イベントを優先する。
読み取り:合計8以上なら、まずは内的ベースの再設計を優先。5以下なら、既存習慣の微調整から。
内的ベースの可能性:環境×ルーティン×言語化
環境(Environment)
自宅の一角をミニ・スポットに。光・空気・椅子・ノート・一輪の花。散らかさない=決定疲れを減らす。
ルーティン(Routine)
朝・夜3分を固定化。呼吸→静止→一行メモ。短いほど継続。タイミングは既存習慣に接続。
言語化(Language)
自分に合う短いフレーズを作る:「今、ここに在る」「静けさを広げる」。声は小さく、内側に向ける。
エネルギーハイジーン入門:持ち込まない・置いてこない
講師のマナーは物理だけではありません。不純なものやネガティブを現地に置いてこないことも重要です。 訪問の有無に関係なく、以下を日常化しておくと、場を荒らしにくくなります。
Before(持ち込まない)
- 到着前センタリング:呼吸3回・姿勢・視線。
- 未消化の感情は現地で処理しないと決める。
- スマホ通知を切り、会話は最小限に。
During(澄ませる)
- 静止→周囲の音→姿勢調整。
- 体験の言語化はメモに留める。
- 供物は原則持ち帰り、採取はしない。
After(置いてこない)
- 感謝→(比喩的)コードカット→一礼。
- 残留チェック(重さ/ざわつき/だるさ:1〜3)。
- シェアは現地外で短時間に。
今日からできる3分のマイクロアクション
- 60秒・場の整え:椅子を整え、机上にノートだけ。目を閉じて背筋を1回伸ばす。
- 60秒・呼吸と静止:4拍吸う→4拍止める→4拍吐く→4拍止める×3セット。
- 60秒・一行メモ:「いま在る」「静けさ」など、自分の言葉を1行だけ。
よくある質問
- Q. 行かないと“感度”が落ちる気がします。
- A. 感度は「刺激」より「習慣」で安定します。短い日課を続けるほど、外部の影響に振り回されにくくなります。
- Q. 受講生に強い体験を提供したいのですが?
- A. 体験自体は否定しません。ただし安全・倫理・再現性の順に優先。まずは内的ベースを整えてから。
- Q. ネガティブを現地に置いてこないための一言は?
- A. 「ここには何も残しません。感謝とともに離れます。」——静かに内側で宣言し、行動を最小限に。
まとめ
パワースポットに惹かれるのは自然です。大切なのは、外の場所に依存せず、自分の内に拠点を作ること。 その上で訪問すれば、体験はより穏やかに、そして他者や場への敬意を保ったまま深まります。 次回Day2では、“自分がベースになる”具体設計(環境×ルーティン×言語化)をテンプレ付きで作っていきます。
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