
「高額講座を提案したい。でも、押し売りにはなりたくない。」
多くのスピ系講師さんが、このジレンマの中で立ち止まっています。
Day4では、 高額バックエンドが怪しまれやすい理由 と、 誠実さを守りながら、高額でも違和感なく提案できる設計とセールス導線 についてお話しします。
ここで大切なのは、 高額=悪 ではない ということです。 長期的な伴走や深い変容を扱う講座は、自然と高額になっていきます。 問題は、 お金にブロックのある講師が売る気満々で独りよがりな商品・サービスを提供しようとしても、構造的に売れない 形になってしまうこと。
今日はその「構造」を、誠実な形に組み替えていきましょう。
この回は、「高額を売るテクニック」ではなく、 クライアントの変化に対してふさわしい対価を、誠実に受け取るための設計 を扱います。 不安や罪悪感の上に積み上げるのではなく、土台から整えていくイメージで読んでみてください。
目次
はじめに:高額バックエンドが怪しまれやすい3つの理由
まず、 なぜスピ系の高額バックエンドは、一般的な講座よりも怪しまれやすいのか を整理しておきましょう。
理由1:結果が数値化しづらい
スピリチュアルなサポートは、心や在り方、エネルギーといった 目に見えない領域 を扱うことが多く、変化が数字で表しにくい側面があります。
そのため受講生は、 「この金額を払って、本当に変われるのかな?」という不安を感じやすくなります。 ここに、 具体的な根拠や設計の説明がないと、 「高額を売りたいだけなのでは?」と疑われてしまうのです。
理由2:講師への信頼と価格が直結する
スピ系講座の場合、 講師の人柄・在り方・エネルギーに対する信頼が、そのまま価格の納得感につながります。
逆に言えば、 信頼がまだ育っていない段階でいきなり高額講座を提案すると、違和感が大きくなる ということでもあります。
理由3:「過去の痛い経験」を持つ人が多い
「以前、別のスピ系講座で高額を払ったのに、ほとんど何も変わらなかった」という経験をお持ちの方も少なくありません。
そのため、 スピ系の高額講座=危険かもしれない という警戒心を持っている人も多く、 こちらが誠実であっても、最初は慎重に見られます。
こうした背景があるからこそ、 誠実な講師ほど、 設計と伝え方 を丁寧に整えていく必要があるのです。
危険な高額バックエンドの特徴と、越えてはいけないライン
次に、 「これは危ない」と感じられやすい高額バックエンド の特徴を見ていきます。 自分を責めるためではなく、 チェックリストとして使ってみてください。
危険な特徴1:体験セッションが「高額講座に申し込ませる場」になっている
- 最初から「どう高額につなげるか」だけを考えている
- 相手の状況や準備よりも、「クロージング」を優先してしまう
- 断ろうとしたときに、罪悪感を刺激するような言葉が出てしまう
こうした場は、受講生にとって 「売りたい気満々」の印象を強く残してしまいます。
危険な特徴2:金額とサポート内容のバランスが説明できない
- 「宇宙に聞いた価格です」以外の根拠がない
- サポート範囲や期待できる変化が曖昧なまま、高額だけが強調されている
- 「この価値がわからない人は、ご縁がない」という言葉で終わらせてしまう
危険な特徴3:講師の状況に依存した設計
- 「今月〇人入れたいから」という売上目標から逆算している
- 講師の精神的な安心のために、必要以上の人数・金額を追ってしまう
- 受講生の現実よりも、講師自身の自己実現が中心にある
これらの特徴が重なっていくと、 講座の中心が完全に講師側の事情になり、独りよがりな高額バックエンド になってしまいます。 ここが、越えてはいけないラインです。
誠実な高額講座が守っている3つのルール
では、誠実な高額講座はどんなルールを守っているのでしょうか。 ここでは、 最低限押さえておきたい3つのルール をご紹介します。
ルール1:高額の根拠は「変化 × 関わりの深さ × 責任」で説明できる
誠実な高額講座は、価格を
- クライアントが得る変化の大きさ・深さ
- 講師が提供する関わりの量と質(期間・頻度・準備など)
- 講師が引き受ける責任の重さ(長期伴走・メンタルケア・倫理的配慮)
の組み合わせで説明できるようになっています。
ルール2:誰にでも勧めない。「合う人」と「合わない人」を明確にする
誠実な高額バックエンドは、 「誰でもいいから来てほしい」講座ではありません。
- 今の状況的に、まだ単発セッションが合っている人
- 必要なのはスピの講座ではなく、医療や専門機関のサポートかもしれない人
こうした方には、 あえて高額講座を提案しない選択を取ります。 これもまた、講師としての大切な責任です。
ルール3:断られても、関係性を大切にする
高額講座を断られたとき、 その後の対応 にこそ、講師の本音が表れます。
- 断られた途端、態度が変わる
- 「受けないから変われないんですよ」とプレッシャーをかける
こうした対応は、信頼を一気に失ってしまいます。
誠実な講師は、 「今はそのタイミングではないのですね」と受け止めたうえで、 その方が今できる一歩 を一緒に考えようとします。
違和感のないセールス導線:体験→本講座→長期サポートの流れ
ここからは、 違和感のないセールス導線 の組み立て方を見ていきます。
ステップ1:体験セッションで「今の位置」を一緒に確認する
体験セッションの目的は、 「高額講座を売ること」ではなく、「相手の現状を一緒に整理すること」 です。
- 今、どんな悩みやテーマを持っているのか
- これまでどんなサポートを受けてきたのか
- 今後、どこまで変化していきたいのか
こうした情報を丁寧に聞きながら、 「今どの段階にいるか」を一緒に確認します。
ステップ2:必要なステップを一緒に描く
Day3で扱った 変化のステップ の考え方を使いながら、 「今の位置から理想の状態に向かうまでの大まかな道のり」 を一緒に描きます。
そのうえで、
- 体験セッションだけで十分な方
- 短期講座や単発セッションの方が合う方
- 高額バックエンドで長期的なサポートが必要な方
を見極めていきます。
ステップ3:選択肢として高額講座を提案する
高額バックエンドを提案する場合も、 「唯一の正解」として押し付けない ことが大切です。
- 今の状況から見て、高額講座が合いそうな理由
- 他の選択肢(短期講座・単発セッションなど)との違い
- それぞれのメリット・デメリット
を説明したうえで、 「どの選択が一番安心か、一緒に考えましょう」というスタンスで関わります。
ステップ4:長期サポートへの橋渡し
高額バックエンドを受講した方に対しては、
- 講座終了後のフォロー
- コミュニティや継続サポート
など、 「続きがある安心感」 を設計しておくと、 クライアントも落ち着いて変化のプロセスを歩みやすくなります。
信頼を守る価格・限定性・保証の伝え方
高額講座を提案するとき、 特に注意したいのが 価格・限定性・保証 の伝え方です。
価格の伝え方:根拠と感謝をセットで
価格を伝えるときは、
- 変化・関わり・責任という視点からの根拠
- この金額を投資してくれることへの感謝
をセットでお伝えします。
限定性の伝え方:講師のキャパシティを理由にする
「残り3名様です」と煽るのではなく、
- 一人ひとりに丁寧に関わるための人数制限
- 講師が無理なくサポートできる枠の数
という 現実的な理由 を伝えましょう。 これにより、 希少性が「焦らせるため」ではなく「質を守るため」 であることが伝わります。
保証の伝え方:できることとできないことを明確にする
スピ系の高額講座で特に大切なのは、 約束できることと約束できないこと を明確にすることです。
- 「必ず〇〇万円稼げます」「絶対に〇〇できます」といった保証はしない
- 提供できるのは、環境・サポート・視点・ワークであると正直に伝える
- クライアント自身の選択や行動の余地を尊重する
この線引きがあることで、 クライアントは 「依存ではなく、共に歩む関係」 として講座を選びやすくなります。
ケーススタディ:売りたい気満々から誠実設計に変えた講師の例
【事例:高額一括バックエンドから、段階的な導線へ】
Aさん(スピ系30代女性講師)は、ある講座から「100万円講座を作りましょう」と言われ、 半年コースの高額バックエンドをスタートさせました。
当初は、 「これが売れれば一気に現実が変わるはず」と期待していましたが、 現実にはほとんど申し込みが入らず、 体験セッションでも高額の話を切り出すたびに罪悪感と不安で苦しくなっていました。
そこで一度立ち止まり、 Day1〜Day3で扱ってきた視点を使って講座を見直した結果、
- 理想の受講生が、100万円の一括よりも、段階的なステップの方が安心するタイプだった
- 講座の内容が、「Aさんの自己実現」の要素に偏っていた
- セールス導線が、「体験=高額を売る場」になっていた
ことに気づきました。
そこでAさんは、 高額バックエンドを一度解体し、
- まずは3ヶ月の中価格帯講座で「変化の土台」をつくる
- 希望者のみ、そこから半年の長期サポートに進む二段階構造
- 体験セッションの目的を「現状整理」に戻し、複数の選択肢を提示する
という設計に切り替えました。
結果として、 「売り込まれている感じがしないのに、気づいたら高額講座を選んでいた」という声が増え、 Aさん自身も 「売らなきゃ」ではなく「必要な人に丁寧に提案する」という感覚 で仕事ができるようになりました。
よくある質問
Q. 高額講座を提案して、断られるのが怖いです。
A. 断られる怖さは、とても自然な感情です。 ただ、 断られること自体が問題なのではなく、断られた後の関わり方 が大切です。 「断られても関係は続いていく」という前提で、 相手のペースを尊重できれば、 あなたの誠実さは必ず伝わります。
Q. 「限定○名」と言うのは、やはり煽りになってしまうのでしょうか?
A. 限定人数を設けること自体は悪いことではありません。 問題は、その理由を伝えないまま「今すぐ決めてください」と急がせることです。 「一人ひとりに深く関わるため、この人数までとしています」といった キャパシティに基づく理由 を伝えれば、むしろ安心材料になります。
Q. 高額講座の価格を下げたくなります。それでも高額で出すべきでしょうか?
A. 「下げたい」と感じるときは、 自分の中の準備と価格がまだ合っていないサイン かもしれません。 一度、変化のステップ・関わり方・責任の範囲を見直し、 「この価格なら誠実に全力を出せる」と思えるラインに調整しても構いません。 経験を重ねながら、少しずつ価格を育てていく感覚を持てると安心です。
まとめ:あなたのバックエンド設計は「安全な構造」か?
Day4では、 スピ系の高額バックエンドが怪しまれやすい理由と、 誠実さを守るための設計・セールス導線について見てきました。
- 高額が怪しまれるのは、「結果が見えにくい」「信頼と価格が直結している」「過去の痛い経験」が背景にあるから
- 危険な高額バックエンドは、講師の事情や不足感が中心になっている
- 誠実な高額講座は、「変化 × 関わり × 責任」で価格を説明できる
- 体験 → 本講座 → 長期サポートの導線を、「売る場」ではなく「選択を一緒に考える場」として設計する
- 価格・限定性・保証は、煽るためではなく「安心して選べる情報」として伝える
大切なのは、 お金にブロックのある講師が売る気満々で独りよがりな商品・サービスの提供をしようとしても売れないのは、あなたの価値の問題ではなく構造の問題 だと理解することです。
明日のDay5では、 5日間の学びを統合しながら、 よくある失敗パターンと、長く誠実に選ばれ続けるスピ系講師の在り方 についてお話しします。 そのうえで、 一人で抱え込まないための相談先・環境の選び方もお伝えします。
\ あなたの高額バックエンド設計は大丈夫?安全度をチェックしたい方へ /
「今のバックエンドが、もしかしたら売りたい気満々に見えているかもしれない…」
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設計を見直すタイミング
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