
スピ系講師が「やってもできない」と思い込む心の仕組み
はじめに
Day1では、クライアントには「やればできる」と言えるのに、自分には「やってもできない」と感じてしまう理由を見てきました。
それは、あなたの意志が弱いからでも、講師としての力が足りないからでもありません。自分のことになると、過去の失敗、不安、比較、責任感が重なり、本来見えるはずの可能性が見えにくくなるからです。
Day2では、さらに一歩進んで「自分を止めている思い込み」を見つけていきます。
スピ系講師として活動していると、クライアントには優しく寄り添えるのに、自分の発信や募集、価格設定、相談依頼の案内になると急に怖くなることがあります。
「もっと実績がないと出してはいけない」 「私よりすごい先生がたくさんいる」 「こんなことを書いたらどう思われるだろう」 「また反応がなかったら傷つく」
こうした言葉は、ただの考えではありません。あなたの行動を止める見えないブレーキになっていることがあります。
この記事では、そのブレーキを責めるのではなく、やさしく見つけて、少しずつ外していく方法をお伝えします。
目次
思い込みは悪者ではなく、自分を守るために生まれる
まず知っておきたいのは、思い込みは必ずしも悪いものではないということです。
「やってもできない」 「私にはまだ早い」 「どうせ選ばれない」 「もっと準備してからでないと出せない」
こうした言葉だけを見ると、自分を邪魔しているように感じるかもしれません。
けれど、その奥には「もう傷つきたくない」「失敗して落ち込みたくない」「人から否定されたくない」という気持ちが隠れていることがあります。
つまり、思い込みはあなたを苦しめるために出てきたのではなく、あなたを守るために生まれた可能性があるのです。
たとえば、過去に講座を募集して反応が少なかった経験があるとします。そのとき、とても落ち込んだかもしれません。
すると心は、次に同じ痛みを味わわないように「また募集しても無理だよ」「まだ出さない方がいいよ」と止めようとします。
これは怠けではありません。防衛です。
ただし、防衛が強すぎると、本当は進みたい方向にも進めなくなります。
だから大切なのは、思い込みを無理に消すことではありません。まずは「これは私を守ろうとして出てきた言葉かもしれない」と気づくことです。
スピ系講師が持ちやすい5つの思い込み
ここでは、30代以降のスピ系女性講師が持ちやすい思い込みを5つ紹介します。すべてに当てはまる必要はありません。読んでいて胸が少し反応するものがあれば、そこに見直しのヒントがあります。
1. もっと整ってから出さなければいけない
スピリチュアルや心の分野に関わる講師ほど、「自分が整っていないと人に伝えてはいけない」と思いやすいものです。
もちろん、自分自身を整える姿勢は大切です。けれど、いつも完璧に整っていなければ講師をしてはいけない、ということではありません。
人は、完璧な人にだけ安心するわけではありません。むしろ、迷いや揺れを丁寧に扱いながら進んでいる人に、安心感を覚えることもあります。
「整ってから出す」ではなく、「整えながら届ける」という考え方に変えてみましょう。
2. 実績が少ない私は選ばれない
他の講師の実績や発信を見ると、「私はまだまだ」「あの人のようにはできない」と感じることがあります。
けれど、クライアントが求めているのは、必ずしも一番すごい先生ではありません。
今の自分の悩みに合う人。話しやすそうな人。分かってくれそうな人。安心して相談できそうな人。そう感じた相手を選ぶことも多いのです。
実績は信頼の一部ですが、信頼のすべてではありません。
あなたの言葉、経験、雰囲気、寄り添い方も、選ばれる理由になります。
3. 価格を上げると嫌われる
相談や講座の価格を決めるとき、「高いと思われたらどうしよう」「お金の話をすると嫌われるかもしれない」と不安になる方もいます。
特に、癒しや心のサポートを大切にしている講師ほど、お金を受け取ることに罪悪感を持ちやすいことがあります。
しかし、価格は相手を苦しめるためのものではありません。あなたが継続して学び、整え、必要な人に届け続けるための土台でもあります。
無理な価格にする必要はありません。ただ、「受け取ることは悪いこと」という思い込みがあるなら、そこは見直してよい部分です。
4. 発信して反応がないと価値がない
SNSやブログで発信しても、いいねが少ない。コメントがない。申し込みにつながらない。そんな日が続くと、「私の言葉には価値がないのかも」と感じてしまうことがあります。
でも、反応が見えないことと、届いていないことは同じではありません。
読んでいるけれど、まだ申し込む勇気がない人。何度も見ていて、少しずつ信頼を深めている人。今は必要ないけれど、いつか思い出す人。
発信は、すぐに反応が返ってくるものばかりではありません。
反応の少なさだけで、自分の価値を決めないことが大切です。
5. 講師なのだから弱音を見せてはいけない
「講師ならいつも前向きでいないと」 「不安を見せたら信頼されない」 「できない自分を知られたら終わり」
そう思っていると、発信も相談案内も苦しくなります。
もちろん、クライアントに不安をぶつける必要はありません。けれど、自分の中に弱さがあることを認めるのは大切です。
弱さを隠し続けると、だんだん言葉が固くなります。逆に、弱さを丁寧に受け止めている人の言葉には、深さが出ます。
講師に必要なのは、弱さがないことではありません。弱さに飲み込まれず、扱えることです。
思い込みを見つける3つの質問
思い込みは、自分では当たり前すぎて気づきにくいものです。
たとえば、「私はまだ出せない」と思っている人は、それをただの事実のように感じています。でも実際には、「何をもってまだ出せないと言っているのか」がはっきりしていない場合もあります。
ここでは、自分を止めている思い込みを見つけるための質問を3つ紹介します。
質問1:私は何を怖がっているのか?
行動できないときは、「何が怖いのか」を具体的にしてみましょう。
- 反応がないことが怖い
- 批判されることが怖い
- 申し込みが来ないことが怖い
- 価格を出して引かれることが怖い
- 期待に応えられないことが怖い
怖さは、あいまいなままだと大きく感じます。言葉にすると、少し扱いやすくなります。
質問2:それは本当に今も同じなのか?
過去にうまくいかなかった経験があると、「また同じことになる」と感じやすくなります。
でも、今のあなたは過去のあなたとまったく同じではありません。
学んだことも、経験したことも、言葉にできることも増えているはずです。
だから、「前にうまくいかなかったから、今回も無理」と決める前に、こう問いかけてみてください。
「本当に今も同じ条件なのかな」
この質問は、過去の失敗と今の自分を切り分けるために役立ちます。
質問3:クライアントが同じことを言ったら、私は何と返すか?
Day1でも触れたように、自分への言葉を見直すには、クライアントに向ける視点を使うのが有効です。
たとえば、クライアントが「私は実績が少ないから選ばれません」と言ったら、あなたはどう返すでしょうか。
「実績だけで選ばれるわけではありませんよ」 「あなたの経験だから届く人もいますよ」 「まずは今の言葉で伝えてみましょう」
そう返すかもしれません。
その言葉を、自分にも向けてみてください。
人に言える言葉は、あなたの中にすでにある知恵です。その知恵を、自分にも使っていいのです。
思い込みを外すための言い換え方
思い込みに気づいたら、次は言い換えをしていきます。
ここで大切なのは、無理やり前向きな言葉に変えないことです。
「私には無理」と思っているのに、いきなり「私は絶対に成功する」と言っても、心がついてこない場合があります。
そこでおすすめなのは、少しだけゆるめる言い換えです。
| 止めている言葉 | 少しゆるめる言い換え |
|---|---|
| やってもできない | まだ自分に合うやり方を見つけている途中 |
| 私には向いていない | 向き不向きを決める前に、小さく試してみてもいい |
| 実績が少ないから無理 | 今の経験だからこそ届く人がいるかもしれない |
| 発信しても反応がない | まだ信頼が育っている途中かもしれない |
| 価格を出すのが怖い | 必要な人が判断できるように、丁寧に伝えてみる |
| ちゃんとしてから始めたい | 整えながら進めてもいい |
ポイントは、「真逆の言葉」にしないことです。
心が信じられないほど明るい言葉ではなく、少しだけ呼吸がしやすくなる言葉を選びます。
たとえば、「私は必ず大成功する」よりも、「今の私にできる一歩を試してみる」の方が、自然に受け入れやすいことがあります。
言葉は、自分を無理に変えるためではなく、自分が動ける余白を作るために使いましょう。
行動できる自分に戻るための設計
思い込みをゆるめたら、次は行動しやすい形に整えていきます。
ここで大切なのは、「大きな目標」ではなく「小さな設計」です。
いきなり毎日発信を続ける、すぐに新しい講座を募集する、急に価格を上げる、といった大きな行動は、心のブレーキが強いときには負担になります。
まずは、行動を小さく分けましょう。
発信が止まっている場合
「毎日投稿する」ではなく、まずは次のように分けます。
- 過去のクライアントの悩みを1つ思い出す
- その悩みに対して一言だけ書く
- 投稿にする前にメモとして残す
- 短い文章で投稿してみる
投稿することだけをゴールにすると重く感じますが、メモを1つ作ることなら始めやすくなります。
相談依頼の案内が苦手な場合
「売り込まなければ」と思うと苦しくなります。
相談依頼の案内は、売り込みではなく「必要な人が次に進むための入口を置くこと」と考えてみましょう。
たとえば、次のような言い方でも十分です。
「一人で整理するのが難しい方は、LINEからご相談ください」
「今の状態を一緒に見てほしい方は、必要なタイミングで声をかけてください」
強く押す必要はありません。入口を置くことも、講師としての親切です。
価格を伝えるのが怖い場合
価格だけを急に見せると、自分も相手も身構えやすくなります。
価格を伝える前に、「何を受け取れるのか」「どんな人に向いているのか」「どんな変化を目指すのか」を丁寧に書きましょう。
価格は、価値を押しつけるものではありません。相手が受けるかどうかを判断するための情報です。
だから、怖いままでも、丁寧に伝える練習をしていけば大丈夫です。
今日できる小さなワーク
Day2のワークでは、自分を止めている思い込みを見つけて、少しだけゆるめる言葉に変えていきます。
ワーク1:最近止まっている行動を1つ選ぶ
まず、今の自分が「やりたいのに止まっていること」を1つ選んでください。
- SNSで発信すること
- ブログを書くこと
- 講座の募集を出すこと
- 相談依頼の案内をすること
- 価格を見直すこと
- 新しいメニューを作ること
たくさん選ぶ必要はありません。今日は1つだけで大丈夫です。
ワーク2:その行動の前に出てくる言葉を書く
次に、その行動をしようとしたときに頭に浮かぶ言葉を書き出します。
例として、次のような言葉があるかもしれません。
- どうせ反応がない
- まだ準備が足りない
- 誰かに変に思われそう
- 私よりすごい人がいる
- 申し込みが来なかったら落ち込む
- お金のことを書くのが怖い
このとき、自分を責める必要はありません。「私はこう思っていたんだな」と見るだけで十分です。
ワーク3:少しだけゆるめる言葉に変える
書き出した言葉を、少しだけゆるめる言葉に変えてみましょう。
たとえば、次のように変えます。
- どうせ反応がない → すぐに反応がなくても、必要な人に届く準備になる
- まだ準備が足りない → 完璧ではなくても、今伝えられることはある
- 誰かに変に思われそう → 全員に好かれなくても、必要な人に届けばいい
- 私よりすごい人がいる → 私の経験だから安心する人もいる
- 申し込みが来なかったら落ち込む → 結果を見る前に、まず出した自分を認める
- お金のことを書くのが怖い → 相手が選びやすいように、情報として丁寧に伝える
ワーク4:今日できる一番小さい行動を決める
最後に、その行動をもっと小さくしてください。
「ブログを書く」ではなく、「タイトルだけ書く」。 「募集を出す」ではなく、「募集文の最初の3行だけ書く」。 「価格を見直す」ではなく、「今の価格に感じている本音を書く」。
小さすぎるくらいで大丈夫です。
心のブレーキが強いときは、大きく進むことよりも、「進んでも大丈夫だった」という感覚を作ることが大切です。
Day2の小さな課題
今日の課題は、次の4つです。
- 今止まっている行動を1つ選ぶ
- その行動の前に出てくる不安な言葉を書き出す
- その言葉を、少しだけやさしい言葉に言い換える
- 今日できる一番小さい行動を1つだけ決める
ここで大切なのは、すぐに大きな結果を出すことではありません。
「私は止まっているだけではなく、ちゃんと自分の内側を見ている」 「私は少しずつ、動ける形を作っている」
そう感じられることが、次の一歩につながります。
まとめ
スピ系講師が「やってもできない」と思ってしまう背景には、自分を守るための思い込みが隠れていることがあります。
「もっと整ってからでないといけない」「実績が少ない私は選ばれない」「価格を出すと嫌われる」「反応がないと価値がない」「講師だから弱音を見せてはいけない」。こうした思い込みは、過去の経験や不安から生まれたものです。
でも、それは絶対の事実ではありません。まずは、自分が何を怖がっているのかを見つけ、少しだけゆるむ言葉に変えていくことが大切です。
人には言える優しい言葉を、自分にも向ける。大きな行動ではなく、小さく試せる形にする。その積み重ねが、講師として自然に動ける自分を取り戻す土台になります。
明日のDay3では、実際に発信や相談依頼につなげるための具体的な手順とテンプレートをお伝えします。
相談したい方へ
「自分を止めている思い込みは分かったけれど、一人では整理しきれない」 「発信や相談依頼の案内になると、どうしても手が止まる」
そんな方は、今の状態を一緒に言葉にしてみませんか。自分の中で絡まっている不安も、誰かと整理すると次の一歩が見えやすくなります。
よくある質問
Q1. 思い込みがあると、講師として向いていないのでしょうか?
いいえ、思い込みがあるから向いていないということではありません。誰にでも不安や過去の影響はあります。大切なのは、それに気づき、少しずつ扱えるようになることです。
Q2. 「やってもできない」と思う癖は、すぐに変わりますか?
すぐに完全に変えようとしなくて大丈夫です。まずは、その言葉が出てきたときに「これは本当の結論ではなく、私を守ろうとしている言葉かもしれない」と気づくことから始めましょう。
Q3. 発信して反応がないと、やっぱり落ち込みます。どうしたらいいですか?
落ち込むのは自然なことです。ただ、反応が少ないことだけで価値を判断しないようにしましょう。発信は、すぐに申し込みにつながらなくても、信頼を育てる時間になることがあります。
Q4. 価格を出すことに抵抗があります。スピ系講師でもお金を受け取っていいのでしょうか?
受け取って大丈夫です。価格は、あなたが活動を続け、学びやサポートを届け続けるための土台です。大切なのは、相手が納得して選べるように、内容や価値を丁寧に伝えることです。
Q5. 自分に合う行動の始め方が分かりません。
まずは、今止まっている行動を一つだけ選び、それを小さく分けてみましょう。たとえば「募集する」ではなく「募集文の最初の3行だけ書く」など、負担の少ない形にするのがおすすめです。