
クライアントとかかわるとき、あなたにとっての「幸せ」とは何ですか?
スピリチュアル系の講師として活動していると、 「クライアントに幸せになってほしい」 という気持ちを持つことは少なくないでしょう。
でも、一度考えてみてほしいことがあります。
クライアントとかかわるとき、あなた自身は何を「幸せ」だと感じているでしょうか。
クライアントが笑顔になれば、それだけで幸せなのでしょうか。 それとも、クライアントの変化を一緒に感じられることが幸せなのでしょうか。 あるいは、その人が自分の力で前へ進めるようになったときでしょうか。
今回から5日間にわたり、講師としてクライアントとかかわる際の「幸せ」について考えていきます。 Day1では、その入り口として、まず自分が何を幸せと感じているのかを整理していきます。
この記事の要約
クライアントとの関わりにおける「幸せ」は、人によって違います。 クライアントが幸せになることそのものに喜びを感じる人もいれば、その変化を一緒に感じることに幸せを感じる人もいます。 大切なのは、どちらが正しいかを決めることではありません。 自分はどのような瞬間に幸せを感じているのかを知ることです。 それが、これからどのような講師として人とかかわっていきたいのかを考える手がかりになります。
目次
- 「クライアントを幸せにしたい」の先にあるもの
- クライアントだけが幸せなら、それでいい?
- 自分も幸せを感じることはいけないことなのか
- あなたはどんな状態を「幸せ」と感じていますか?
- 幸せの形が見えると、関わり方も変わってくる
- 今日考えてみたい3つの質問
「クライアントを幸せにしたい」の先にあるもの
講師、ヒーラー、セラピストなど、人とかかわる仕事をしていると、 「相手のためになりたい」 「少しでも楽になってほしい」 「その人らしく生きられるようになってほしい」 と思うことがあります。
それ自体は、とても自然な気持ちです。
ただ、その気持ちが強くなるほど、 「クライアントが幸せになることだけが大切」 と考えるようになることがあります。
すると、自分自身がその仕事をしていてどう感じているのかが、少しずつ見えにくくなることがあります。
たとえば、クライアントから喜ばれることは多い。 必要とされてもいる。 けれど、セッションや講座が終わったあと、自分はいつも疲れ切っている。
そんな状態でも、 「相手が喜んでいるのだから、これでいい」 と思ってしまうことがあるかもしれません。
けれど、講師として長く活動していくことを考えたとき、 クライアントの幸せだけでなく、 その人とかかわっている自分がどのような状態なのか にも目を向けることは大切です。
クライアントだけが幸せなら、それでいい?
ここで、ひとつの問いを考えてみましょう。
クライアントだけが幸せなら、講師である自分の状態は関係ないのでしょうか。
もちろん、講師の役割は、クライアントに自分自身を幸せにしてもらうことではありません。
「私を喜ばせてほしい」 「私が満足するように変わってほしい」 とクライアントへ求めることとは違います。
ここで考えたいのは、 クライアントとかかわる仕事そのものに、自分が喜びや充実感を感じているか ということです。
たとえば、
- クライアントが自分の気持ちに気づいた瞬間がうれしい
- 悩んでいた人の表情が少しやわらぐとうれしい
- 自分で答えを見つけていく姿を見るとうれしい
- 一緒に考える時間そのものが好き
- その人が自分らしい選択をできるようになるとうれしい
このような感覚も、講師として感じる「幸せ」のひとつです。
つまり、 「クライアントが幸せであること」と 「自分もその関わりの中で幸せを感じること」は、 必ずしも反対のものではありません。
自分も幸せを感じることはいけないことなのか
人を支える仕事をしている人ほど、 自分の喜びについて話すことに、少し抵抗を感じる場合があります。
「自分が幸せを感じたいと思うのは、自己中心的なのではないか」
「クライアントのことだけを考えるべきではないか」
そんなふうに考えることもあるかもしれません。
ですが、自分が幸せを感じることと、クライアントを利用することは同じではありません。
たとえば、 クライアントが自分自身で大切なことに気づき、 以前よりも自分の気持ちを大事にできるようになった。
その姿を見て、 「この仕事をしていてよかった」 と感じたとします。
それは、相手から何かを奪って得る幸せではありません。
人とかかわり、その人の変化を見守る中で自然に生まれた喜び と考えることができます。
だからこそ、 「自分が幸せを感じてはいけない」 と最初から切り離す必要はありません。
あなたはどんな状態を「幸せ」と感じていますか?
では、あなたにとっての幸せとは、具体的にどのような状態でしょうか。
ここは、少し丁寧に考えてみたいところです。
たとえば、
- クライアントが笑顔になったとき
- 「話してよかった」と言ってもらえたとき
- その人が自分で答えを見つけたとき
- 講師に依存せず、自分で進めるようになったとき
- 長く悩んでいたことについて、新しい見方ができたとき
- その人らしさが戻ってきたように感じたとき
- 安心して本音を話してもらえたとき
- 自分自身も自然体でかかわれたとき
人によって答えは違います。
「結果が出ること」に幸せを感じる人もいれば、 「安心できる時間をつくれること」に幸せを感じる人もいます。
また、 「クライアントが自分を必要としなくなったときこそ、うれしい」 という人もいるでしょう。
どれが正解ということではありません。
大切なのは、 自分が何を大事にしてクライアントとかかわっているのかを、自分自身が分かっていること です。
幸せの形が見えると、関わり方も変わってくる
自分がどのような状態を幸せだと感じているのかが分かってくると、 クライアントとの関わり方も少しずつ見えやすくなります。
たとえば、 「クライアントが自分で答えを見つけること」に喜びを感じる人なら、 講師がすぐに答えを与えるより、 本人が考える時間を大切にする関わり方が合っているかもしれません。
「安心して話せる場をつくること」に幸せを感じるなら、 何か大きな変化を急ぐよりも、 安心して話せる時間そのものを大切にするかもしれません。
このように、 自分にとっての幸せは、 自分がどんな講師でありたいのか ともつながっています。
反対に、ここが分からないまま活動していると、 周囲の講師のやり方や、 「こうするべき」という考え方に影響されやすくなることがあります。
だからこそ、テクニックや集客方法を考える前に、 一度、自分自身に問いかけてみる価値があります。
私は、クライアントとかかわる中で、どんな瞬間に「幸せだな」と感じているのだろう。
クライアントと一緒に幸せを感じるという考え方
講師とクライアントの関係を、 「助ける人」と「助けてもらう人」だけで考える必要はありません。
講師が一方的に何かを与え、 クライアントがそれを受け取るだけの関係ではなく、 ひとつの時間を一緒につくっていく関係として考えることもできます。
クライアントが自分自身について新しい発見をする。
その姿を見ながら、講師も 「人にはこんな力があるんだ」 と改めて感じる。
クライアントが一歩踏み出したことを喜び、 講師自身も、その場に立ち会えたことをうれしく思う。
このように、 クライアントと講師の両方に喜びがある関係 もあります。
もちろん、その幸せの形をクライアントへ押しつける必要はありません。
「こうなれば幸せ」 「こう変わるべき」 と決めるのではなく、 クライアント自身が大切にしたいものを尊重しながら、 自分自身も無理なくその仕事に関われている。
そんな状態も、講師にとってのひとつの幸せと言えるでしょう。
今日考えてみたい3つの質問
Day1では、答えを急いで決める必要はありません。 まずは次の3つを考えてみてください。
- クライアントとかかわっていて「うれしい」と感じるのは、どんな瞬間ですか?
- クライアントがどうなったとき、「この仕事をしていてよかった」と感じますか?
- そのとき、クライアントだけでなく、自分自身はどのような気持ちになっていますか?
できれば、頭の中だけで考えるのではなく、 紙やノートに書いてみてください。
「笑顔になったとき」 「安心してくれたとき」 「自分で決められるようになったとき」 など、短い言葉で構いません。
いくつか書き出していくと、 自分が講師として大切にしているものが少しずつ見えてくるはずです。
今日の実践ポイント
今日の目的は、理想的な答えをつくることではありません。
実際の自分は、どんな場面で幸せを感じているのかに気づくこと。
ここが最初の一歩です。
「講師なのだから、こう感じるべき」 という答えを探す必要もありません。
まずは、これまでのクライアントとの関わりを思い出しながら、 自分の中にあった小さな喜びを探してみてください。
まとめ
- クライアントの幸せだけでなく、自分がどう感じているかにも目を向けてよい
- 自分が幸せを感じることと、クライアントを利用することは同じではない
- クライアントの変化を一緒に喜ぶことも、講師としての幸せのひとつ
- 何を幸せと感じるかには、その人が講師として大切にしている価値観が表れやすい
- まずは「どんな瞬間に、この仕事をしていてよかったと思うか」を言葉にしてみる
クライアントとの関わりにおける幸せには、ひとつの正解があるわけではありません。
クライアントが幸せになることを喜ぶ人もいれば、 一緒に変化を感じられることに喜びを感じる人もいます。
大切なのは、 自分自身がどのような関わりに幸せを感じているのかを知ること です。
それが分かることで、 「私はどんな講師でありたいのか」 という問いにも、少しずつ答えが見えてきます。
よくある質問
クライアントの幸せを一番に考えるべきではないのでしょうか?
クライアントの意思や希望を尊重することは大切です。 ただし、そのために講師自身がいつも無理をしたり、自分の状態を無視したりする必要があるとは限りません。 長く活動するためにも、自分がどのような状態で関わっているかを確認することは大切です。
自分も幸せになりたいと思うのは、わがままでしょうか?
クライアントに自分を満たしてもらおうとすることと、仕事を通して喜びや充実感を感じることは別です。 クライアントの意思を尊重したうえで、その関わり自体に喜びを感じることまで否定する必要はありません。
クライアントが変化しないと幸せを感じられないのは問題ですか?
まずは、そう感じる自分を責めずに、 「なぜ変化を見ることが自分にとって大切なのか」 を考えてみるとよいでしょう。 結果だけを求めているのか、その人が前へ進む姿を喜んでいるのかによっても意味は変わります。
幸せの定義は決めたほうがよいですか?
最初からひとつに決める必要はありません。 活動を続ける中で変化することもあります。 今の自分が何を大事にしているのかを定期的に確認するくらいでも十分です。
次回について
今回は、 「私はクライアントとの関わりの中で、何を幸せと感じているのだろう」 という問いを考えました。
次回のDay2では、もう一歩深く入り、 「クライアントの幸せ」と「講師自身の幸せ」を分けすぎると、なぜ苦しくなることがあるのか を考えていきます。
一人では整理しにくいと感じた方へ
「自分がどんな講師でありたいのか分からない」 「クライアントを優先しすぎて疲れている気がする」 「自分にとって心地よい関わり方を整理したい」 という場合は、一人で答えを出そうとしなくても構いません。
誰かと話すことで、自分では当たり前になっていた考え方に気づくこともあります。
この記事について
この記事は、講師としての価値観やクライアントとの関わり方を振り返るための教育コンテンツです。 スピリチュアルな考え方を科学的事実として示すものではなく、また医療・心理療法などの専門的な支援を代替するものではありません。 心身について専門的な支援が必要な場合は、適切な専門家へ相談してください。