
そのかかわりはクライアントの力になっていますか?支えることと依存させることの違い
クライアントから、
「先生、どうしたらいいですか?」
と聞かれたとき、あなたはどのように答えているでしょうか。
自分が持っている知識や考え方を伝える。
自分の経験からアドバイスをする。
スピリチュアルな視点から感じたことを伝える。
講師として活動していれば、さまざまな答え方があるでしょう。
そして、クライアントから頼られれば、
「力になりたい」
と思うこともあるでしょう。
その気持ち自体が悪いわけではありません。
ただ、ここで一度考えてみたいことがあります。
あなたのかかわりによって、クライアントは少しずつ自分で考えられるようになっているでしょうか。
それとも、何かあるたびに、
「先生に聞かないと決められない」
という状態になっているでしょうか。
Day1では、クライアントとかかわることを自分自身が楽しめているか、そして相手の幸せを心から願えているかを考えました。
Day2では、「役に立ちたい」という気持ちと「必要とされたい」という気持ちの違いを整理しました。
Day3では、さらに具体的に考えていきます。
「クライアントを支えること」と「クライアントを自分につなぎ止めること」は、実際のかかわりの中でどう違うのか。
説明用の仮想ケースを使いながら見ていきましょう。
目次
- 「支える」と「代わりに決める」は違います
- 仮想ケース1:何でも「先生、どうしたらいいですか?」と聞かれる
- 仮想ケース2:継続するか迷っているクライアント
- 仮想ケース3:「先生がいないと不安です」と言われた
- 仮想ケース4:別の講師からも学びたいと言われた
- 仮想ケース5:もうセッションは必要ないと言われた
- クライアントを離れにくくする言葉になっていませんか?
- スピリチュアルな答えを「絶対」にしない
- クライアントの幸せを願うなら、何を基準にすればいい?
- 自分のかかわり方を確認する7つのポイント
「支える」と「代わりに決める」は違います
クライアントを支えるというと、
「正しい答えを教えてあげること」
だと思う人もいるかもしれません。
もちろん、講座で知識を教える場面では、講師が持っている知識や考え方を分かりやすく伝えることが必要です。
しかし、人生の選択まで講師が代わりに決めることとは分けて考える必要があります。
たとえば、
「転職したほうがいいでしょうか?」
「この人と別れたほうがいいでしょうか?」
「この講座を受けるべきでしょうか?」
と聞かれることがあるかもしれません。
そんなとき、すぐに、
「転職したほうがいいです」
「別れたほうがいいです」
「この講座を受けるべきです」
と結論を出してしまうと、クライアントはその場では安心するかもしれません。
しかし、それが何度も続くと、
「自分で決めるより、先生に聞いたほうが安心」
という関係になっていく可能性があります。
一方で、
「あなた自身は、どうしたいと思っていますか?」
「何が一番気になっていますか?」
「どちらを選んだときに、どんな良い点と心配な点がありますか?」
と聞くこともできます。
必要な情報や自分の考えを伝えながらも、最後の選択を本人に返すことはできます。
支えることと、本人の代わりに人生を決めることは同じではありません。
仮想ケース1:何でも「先生、どうしたらいいですか?」と聞かれる
ここからは説明用の仮想ケースで考えてみましょう。
実在する人物の体験談ではありません。
あるクライアントが、何かあるたびに講師へメッセージを送ってくるようになったとします。
「今日、職場でこんなことを言われました。どうしたらいいですか?」
「友達から誘われました。行ったほうがいいですか?」
「新しいことを始めようと思っています。今がタイミングでしょうか?」
最初は講師も、
「頼ってくれてうれしい」
「私を信頼してくれているんだ」
と感じるかもしれません。
そして毎回、
「それなら、こうしたほうがいいですよ」
と答えていたとします。
その場では、クライアントは安心するでしょう。
しかし、このやり取りが長く続いたらどうなるでしょうか。
何かある。
先生に聞く。
先生から答えをもらう。
その答えに従う。
また何かある。
また先生に聞く。
この流れが当たり前になれば、クライアントが自分の気持ちを確認する機会が少なくなる可能性があります。
そこで、答え方を少し変えることができます。
たとえば、
「私はこういう見方もできると思います。ただ、最終的に決めるのはあなたです。あなた自身はどうしたいと思っていますか?」
と返す方法です。
あるいは、
「前回も似た場面がありましたね。そのとき、自分で決めたあとにどんな気持ちになりましたか?」
と、本人が自分の経験を振り返る手助けをすることもできます。
講師が何も言わないという意味ではありません。
必要な視点は伝える。
考え方も伝える。
ただし、人生のハンドルまで講師が握らないということです。
仮想ケース2:継続するか迷っているクライアント
次の仮想ケースです。
数回のセッションを受けたクライアントに、継続サービスを案内したとします。
クライアントは、
「もう少し続けるか、一度自分でやってみるか迷っています」
と言いました。
このとき、講師としてどんな言葉が出てくるでしょうか。
売上のことが気になっていると、
「ここでやめたら、せっかくここまで来たのにもったいないですよ」
「まだ一人でやるのは早いと思います」
「今やめると、また元に戻ってしまうかもしれません」
と言いたくなることがあるかもしれません。
もし継続が必要だと考える具体的な理由があるなら、それを説明すること自体はできます。
ただし、その説明と、相手の不安を強めて契約につなげることは別です。
たとえば、
「継続する場合は、次はこういうことに取り組めます。一方で、ここで一度自分で取り組んでみるという選択もあります。内容を比べて考えてみてください」
と伝えることもできます。
サービスを提供する側として、すすめたい気持ちがあること自体は不自然ではありません。
仕事ですから、売上も必要です。
しかし、
「申し込まないと不幸になる」と感じさせることと、「申し込むことで何が得られるのかを説明すること」は違います。
本人が考え、断ることも含めて選べる状態を残しておくことが大切です。
仮想ケース3:「先生がいないと不安です」と言われた
次は、クライアントから、
「先生がいないと不安です」
と言われたケースを考えてみましょう。
頼りにされているように感じて、うれしくなるかもしれません。
「この人には私が必要なんだ」
と感じることもあるでしょう。
しかし、ここは大切な場面です。
講師が、
「そうですよ。まだ私が必要です」
という方向だけに進めてしまうと、クライアントの不安と講師の「必要とされたい」という気持ちが結びついてしまう可能性があります。
別のかかわり方も考えられます。
たとえば、
「そう感じているんですね。では、どんなときに特に不安になりますか?」
と確認する。
そして、
「今まで一緒にやってきた中で、自分一人でもできるようになったことはありますか?」
と振り返ってもらう。
このように、本人がすでに持っている力にも目を向けてもらうことができます。
もちろん、講師が「いつでも一人で大丈夫」と決めつける必要もありません。
必要なサポートがあるなら、その範囲を説明できます。
重要なのは、不安があることを、そのまま「私を利用し続ける必要がある」という結論につなげないことです。
また、強い不安や心身の不調などがあり、講師が提供するサービスの範囲を超えている場合には、必要に応じて医療や心理など適切な専門家への相談を検討してもらうことも大切です。
仮想ケース4:別の講師からも学びたいと言われた
長くかかわってきたクライアントから、
「別の先生の講座にも興味があります」
と言われたとします。
あなたはどう感じるでしょうか。
「いいと思います。自分に合うものを選んでください」
と自然に言えるかもしれません。
一方で、
「私では足りなかったのかな」
「その先生に取られてしまう」
「もう戻ってこないかもしれない」
と感じることもあるかもしれません。
ここでも、その感情自体を責める必要はありません。
人として寂しさを感じることはあります。
仕事として考えれば、売上への心配もあるでしょう。
ただし、その不安から、
「あの先生から学ぶと良くないことが起きます」
「あなたには合いません」
「今ほかのものを学ぶとエネルギーが乱れます」
など、確認できないことを事実のように言って引き止めることには注意が必要です。
自分のサービスとの違いについて、確認できる範囲で説明することはできます。
しかし、最終的にどこから学ぶのかは本人が決めることです。
クライアントが自分以外の選択肢を持つことを認められるか。
これは、自分のかかわり方を確認する一つの目安になります。
仮想ケース5:もうセッションは必要ないと言われた
もう一つ、講師として少し複雑な気持ちになりやすいケースを考えてみましょう。
長く利用してくれていたクライアントから、
「最近、自分で考えられるようになったので、いったんセッションは終わりにします」
と言われました。
これは、売上だけを考えれば残念な出来事かもしれません。
定期的に利用してくれていた人が卒業すれば、その分の売上はなくなります。
その現実まで「気にしてはいけない」と考える必要はありません。
事業を続けるためには、収入も必要です。
しかし、ここで、
「どうすればこの人を残せるだろう」
だけを考えるのか、
「この人にとって、本当に今も継続が必要なのだろうか」
と考えられるのかでは、クライアントとの向き合い方が変わります。
もし本人が十分に考えたうえで、今は必要ないと判断しているのであれば、
「ここまで一緒に取り組めてよかったです。また必要なときがあれば相談してください」
と送り出すこともできます。
そして講師側は、
「一人のクライアントにずっと利用してもらう」
ことだけで事業を成り立たせようとするのではなく、
必要な人に新しく知ってもらうことや、自分のサービス内容を見直すこともできます。
クライアントをつなぎ止めることと、事業を続けることを同じにしない。
この考え方も大切です。
クライアントを離れにくくする言葉になっていませんか?
講師とクライアントの関係は、日々使っている言葉からつくられていきます。
本人にそのつもりがなくても、繰り返し使うことで、クライアントが「先生がいなければダメなんだ」と感じやすくなる言葉があります。
たとえば、
- 「あなたには、まだ私が必要です」
- 「一人で判断しないほうがいいですよ」
- 「何かを決める前には必ず私に相談してください」
- 「ここでやめると、また元に戻りますよ」
- 「私の言うとおりにしていれば大丈夫です」
こうした言葉が、状況や根拠を説明せずに繰り返されると、本人が自分で考えることよりも、講師の判断に従うことを優先する関係になる可能性があります。
一方で、次のような伝え方もできます。
- 「私の考えはお伝えしますが、最後はご自身で選んでください」
- 「今のあなたは、どうしたいと感じていますか?」
- 「自分で決めるために、どんな情報が必要でしょうか?」
- 「継続する場合と、ここで一度終える場合の両方を考えてみましょう」
- 「必要になったときには、また相談してください」
どちらの言葉を使ったとしても、それだけで関係の良し悪しが決まるわけではありません。
状況によって必要な言葉は変わります。
ただ、
「この言葉によって、相手は自分で考えやすくなるだろうか。それとも、私がいないと不安になるだろうか」
という視点を持つと、自分の伝え方を見直しやすくなります。
スピリチュアルな答えを「絶対」にしない
スピリチュアル系の講師の場合、もう一つ気をつけたいことがあります。
それは、スピリチュアルな解釈を「絶対の事実」として扱わないことです。
たとえば、
「これは魂があなたに与えた課題です」
「宇宙があなたにこの選択を求めています」
「その出来事は過去世が原因です」
といった考え方が使われることがあります。
こうした表現は、特定のスピリチュアルな世界観や個人の解釈として用いられることがありますが、客観的に確認された事実と同じものではありません。
そのため、
「この考え方では、こう捉えることがあります」
「私はこのように感じていますが、どう受け取るかはご自身で考えてください」
といった形で、考え方や解釈として伝える方法があります。
特に気をつけたいのは、クライアントが不安になっているときです。
不安が強い状態では、
「先生が言うなら、そのとおりにしなければ」
と思う人もいるかもしれません。
そこで講師が、
「私の言うことを聞かないと悪いことが起きる」
というような伝え方をすると、本人が自由に考えて選ぶことが難しくなります。
スピリチュアルな考え方を伝えることと、その考え方を使って相手の選択を支配することは別です。
自分の世界観を大切にしながらも、クライアントには選択する自由がある。
このことは忘れないようにしたいところです。
「クライアントのため」と思えば、何をしてもよいわけではありません
講師側が、
「この人のためだから」
と思っていると、自分の行動を疑いにくくなることがあります。
しかし、善意があることと、その方法が相手に合っていることは同じではありません。
たとえば、
本人が求めていないのに何度も連絡する。
本人が断っているのにサービスをすすめ続ける。
「あなたのため」と言って、本人の代わりに大切なことを決める。
クライアントの私生活に必要以上に入り込む。
こうしたことは、講師側に善意があったとしても、相手にとって負担になる可能性があります。
「私はこの人のためを思っている」
という自分の気持ちだけではなく、
「相手は何を望んでいるのか」「どこまでのサポートに同意しているのか」
も確認する必要があります。
クライアントを支えることと、講師が自分を犠牲にすることも違います
ここまで読むと、
「それなら、クライアントの希望を何でも受け入れなければいけないの?」
と思う人もいるかもしれません。
そうではありません。
クライアントの選択を尊重することと、クライアントからの要求をすべて受け入れることは別です。
たとえば、サービス時間外に毎日相談のメッセージが届くとします。
講師が疲れているのに、
「この人のためだから、全部答えなければ」
と無理を続ければ、講師自身が苦しくなってしまいます。
提供時間。
質問できる範囲。
返信までの時間。
対応できる内容。
こうした範囲を決めて伝えることもできます。
「この内容は次回のセッションで一緒に整理しましょう」
「メッセージでの個別相談はサービスに含まれていないため、こちらでは回答できません」
と伝えることも、必要な境界を守る方法です。
クライアントを尊重することと、自分自身を尊重することは両立できます。
講師だけが我慢し続ける関係も、長く続けやすい関係とは言いにくいでしょう。
クライアントの幸せを願うなら、何を基準にすればいい?
では、クライアントとかかわるとき、何を基準に考えればよいのでしょうか。
一つの基準は、
「このかかわりは、この人が自分で考え、自分で選べる方向につながっているだろうか?」
と考えることです。
たとえば、相談を受けたとき、
「どうすれば私の言うことを聞いてもらえるか」
ではなく、
「どうすれば、この人が自分の気持ちを確認できるだろう」
と考える。
継続サービスを案内するとき、
「どうすれば断られないか」
だけではなく、
「判断するために必要な情報をきちんと伝えられているだろうか」
と考える。
卒業を考えているクライアントに対して、
「どうすれば引き止められるか」
だけではなく、
「今、この人に本当に必要なものは何だろう」
と考える。
そして、もう一つ忘れたくないことがあります。
クライアントの幸せを願うことと、講師自身が幸せに働くことは、どちらか一つを選ぶ話ではありません。
クライアントのために自分をすり減らし続ける必要はありません。
反対に、自分の売上や安心のためにクライアントを離れにくくする必要もありません。
お互いが一人の人として尊重される関係を考えることが大切です。
自分のかかわり方を確認する7つのポイント
ここまでの内容を、自分の活動に当てはめて確認してみましょう。
次の質問に正しく答えることが目的ではありません。
今の自分がどのようなかかわり方をしているのかを見るために使ってください。
- クライアントから答えを求められたとき、何でも私が決めてしまっていないだろうか?
- 私の意見を伝えるとき、「これは一つの考え方です」と、本人が考える余地を残せているだろうか?
- 継続サービスをすすめるとき、必要性を説明しているだろうか。それとも不安を強めて申し込ませようとしていないだろうか?
- クライアントが私以外の講師や方法を選ぶ自由を認められているだろうか?
- クライアントが自分で考えられるようになったとき、その変化を喜べるだろうか?
- 「あなたのため」という言葉で、相手の希望を無視していないだろうか?
- クライアントを大切にしながら、自分の時間や対応範囲も大切にできているだろうか?
答えてみると、
「ここはできている」
と思うところもあれば、
「これは少し気になる」
というところもあるかもしれません。
すべてを一度に変える必要はありません。
まずは一つ、
「次のセッションでは、すぐに答えを言う前に本人の考えを聞いてみよう」
「次に継続を案内するときは、継続しない選択肢も含めて説明してみよう」
「時間外の相談について、対応できる範囲を伝えてみよう」
というように、自分ができるところから見直していくことができます。
「私がいないとダメ」ではなく「必要なときに頼れる関係」へ
講師として頼られることは、うれしいものです。
「先生に相談してよかった」
と言ってもらえれば、これまで学んできたことや活動してきたことに意味を感じることもあるでしょう。
だからこそ、
「ずっと私を必要としてほしい」
という気持ちが出てくることもあります。
しかし、クライアントとの関係は、
「私がいなければ何も決められない」
という状態でなくても続けられます。
むしろ、
「普段は自分で考えて進める。でも、自分だけでは整理しにくいときには相談できる」
という関係もあります。
必要なときに利用する。
必要がなくなれば、一度離れる。
また必要になれば戻ってくる。
その選択をクライアント自身ができる。
そして講師も、
「いつでも私を必要としてもらわなければ」
と考えなくてよくなる。
そのほうが、講師自身もクライアントとかかわることを純粋に楽しみやすくなるかもしれません。
まとめ
クライアントを支えることと、クライアントを自分につなぎ止めることは同じではありません。
相手を思う気持ちから始まっていたとしても、いつの間にか、
「私に聞かなければ決められない」
「私から離れたらうまくいかない」
という関係になっていないかは、ときどき確認する必要があります。
- 講師が答えを伝えることと、本人の代わりに人生を決めることは違う
- クライアントが自分で考えるための問いを返すこともサポートになる
- 継続サービスは、必要性や内容を説明したうえで本人が選べる状態を大切にする
- クライアントの不安を、講師から離れられなくするために利用しない
- 自分以外の講師や方法を選ぶ自由も尊重する
- スピリチュアルな解釈を、確認された事実と同じように断定しない
- 「相手のため」という善意だけでなく、本人が何を望んでいるかも確認する
- クライアントを尊重すると同時に、講師自身の時間や境界も大切にする
クライアントの幸せを心から願うということは、何でもしてあげることではありません。
いつまでも自分を必要としてもらうことでもありません。
必要なときには、自分ができる範囲でしっかりとかかわる。
必要がなくなったら、相手が自分で歩いていくことを応援する。
自分では対応できない問題なら、必要に応じて適切な専門家への相談を検討してもらう。
そして、講師自身も無理をしすぎない。
「私を必要としてくれる人をつくる」のではなく、「必要なときに安心して頼ってもらい、その後は自分で選べる関係をつくる」。
そんな視点を持つことで、クライアントとのかかわり方は少しずつ変わっていくでしょう。
よくある質問
クライアントにアドバイスをすること自体が良くないのでしょうか?
いいえ。講師として知識や考え方を伝えたり、求められた範囲でアドバイスをしたりすること自体が問題なのではありません。
大切なのは、講師の意見を唯一の正解として押しつけず、本人が考えて選ぶ余地を残せているかということです。
「私はこう考えます。そのうえで、あなたはどうしたいですか?」というように、意見を伝えながら選択を本人へ返す方法もあります。
クライアントから「決めてください」と言われたらどうすればいいですか?
内容によりますが、人生にかかわる大切な選択については、講師がすべてを代わりに決めるのではなく、本人が考えられるように整理を手伝う方法があります。
「何に迷っているのか」「それぞれを選んだ場合に何が気になるのか」「本人は本当はどうしたいのか」などを一緒に確認することができます。
継続サービスをおすすめすると依存させることになりますか?
継続サービスをすすめることだけで、依存させているとは言えません。
継続する目的、内容、必要性などを説明し、本人が理解したうえで選択できることが大切です。
一方で、「やめたら悪いことが起きる」などと根拠なく不安を強めて継続させることとは分けて考える必要があります。
クライアントがほかの講師へ行くのが嫌だと感じてしまいます
そのような気持ちが出てきたからといって、すぐに自分を責める必要はありません。
長くかかわった相手なら寂しさを感じることもありますし、仕事として売上が気になることもあります。
重要なのは、その感情を理由に相手の選択を妨げていないかを見ることです。
「寂しいと感じている自分」と「相手には選ぶ自由があること」を分けて考えてみましょう。
クライアントを尊重していたら、講師が疲れてしまいませんか?
クライアントを尊重することは、すべての要求を受け入れることではありません。
サービスの時間、対応範囲、連絡方法などについて必要なルールを設けることができます。
クライアントの選択を尊重すると同時に、講師自身の時間や生活を守ることも大切です。
次回は「自分のかかわり方」を実際に見直してみます
Day1では、
「クライアントとかかわることを楽しめているか」
「クライアントの幸せを心から願えているか」
を考えました。
Day2では、
「役に立ちたい」と「必要とされたい」の違いを整理しました。
そしてDay3では、実際のやり取りを想定しながら、
「支えるかかわり」と「自分につなぎ止めるかかわり」の違いを見てきました。
ここまで読んで、
「頭では分かったけれど、自分が実際にどうしているのかは分からない」
と感じる人もいるでしょう。
そこでDay4では、知識を読むだけではなく、実際に自分の活動を振り返ります。
セッション、講座、継続提案、メッセージ対応、卒業時の対応などを振り返りながら、「私はクライアントとどんな関係をつくっているのか」を確認するセルフチェックと実践ワークを行います。
誰かに評価してもらうためではありません。
自分を責めるためでもありません。
これからどんな講師でありたいのかを、自分自身で選ぶための振り返りです。