
「みてください」と言われたときに大切なこと|答えを急がず信頼につなげるセッションの考え方
クライアントや初めて会った人から、 「みてください」 「私のこと、何かわかりますか?」 「今後どうなるか教えてください」 と言われることは、 スピリチュアル系の講師やセラピストにとって珍しいことではありません。
そのとき、 相手の期待に応えようとして、 すぐに何かを伝えたくなることがあります。
しかし、 このシリーズで繰り返しお伝えしてきたように、 大切なのは、 いきなり「みますね」と始めることではありません。
まず、 何について知りたいのか。
何のために知りたいのか。
そして、 今日のセッションで何を扱うのか。
これらを確認してから進めることで、 セッションはよりわかりやすくなり、 クライアントにとっても、 自分のことを考える時間になっていきます。
Day5では、 ここまでの内容をまとめながら、 「みてください」と言われたときに、 講師として何を大切にするとよいのかを整理します。
この記事の要約
クライアントから「みてください」と言われても、 すぐに答える必要はありません。
まず、 何について知りたいのか、 なぜ知りたいのか、 それを知ってどうしたいのかを確認します。
そのうえで、 自分が提供できる範囲のセッションを行い、 必要であれば専門外の相談は適切な専門家につなげます。
スピリチュアル系の講師として大切なのは、 何でもすぐに答えることではなく、 クライアントが自分の状況を整理し、 自分に合った次の行動を考えられるようにサポートすることです。
「みてください」にすぐ応えないことは、冷たい対応ではない
「みてください」と言われたときに、 すぐにみないと、 相手をがっかりさせるのではないかと心配になることがあります。
特に、 スピリチュアル系の仕事では、 「何かを感じ取って伝えること」が価値だと思われやすいため、 すぐに答えられないと、 自分に力がないように感じる人もいるかもしれません。
しかし、 すぐにみないことと、 相手を突き放すことは同じではありません。
むしろ、 「今日はどんなことが気になっていますか?」 「何について知りたいですか?」 と確認することは、 相手の話をきちんと受け取ろうとする姿勢です。
クライアントが本当に求めているものを理解しようとすることも、 セッションの大切な一部です。
すぐに答えることと、役に立つことは同じではない
その場ですぐに何かを言えると、 スムーズに見えることがあります。
ですが、 すぐに答えを出したからといって、 それが必ずクライアントにとって役立つとは限りません。
たとえば、 クライアントが 「仕事についてみてください」 と言ったとします。
ここで、 「転職したほうがいいですね」 とすぐに伝えたとしても、 相手が本当に知りたかったことが、 「今の職場での人間関係をどうすればいいか」 だった場合、 話がずれてしまいます。
また、 「仕事を続けるかどうかを自分で考えたい」 という人に対して、 結論だけを伝えてしまうと、 本人が考える機会を減らすこともあります。
だからこそ、 まず相談の目的を確認することが大切です。
このシリーズで大切にしてきた3つの確認
「みてください」と言われたときは、 次の3つを確認すると、 セッションの方向が整理されやすくなります。
- 何について知りたいのか
- なぜ、それを知りたいのか
- それがわかったら、どうしたいのか
この3つは、 難しい質問ではありません。
ただ、 この確認があるだけで、 「何となくみてほしい」という状態から、 「今日は何について扱うのか」が見えやすくなります。
1つ目|何について知りたいのか
まずは、 大きなテーマを確認します。
「今日はどんなことが気になっていますか?」
「何について知りたいですか?」
この質問によって、 仕事、 人間関係、 恋愛、 家族、 自分自身、 今後の方向など、 相談の大きな枠が見えてきます。
ここで大切なのは、 こちらが先に決めつけないことです。
「仕事ですよね?」 「恋愛で悩んでいますよね?」 と答えを先に出すのではなく、 相手の言葉を待ちます。
2つ目|なぜ、それを知りたいのか
テーマがわかったら、 その背景を必要な範囲で確認します。
たとえば、 「仕事を続けるか知りたい」 と言われた場合でも、 その理由は人によって違います。
- 仕事内容が合わない
- 人間関係で悩んでいる
- 収入について考えている
- 別にやりたいことがある
- 今のままでいいのか不安を感じている
背景を知ることで、 相談の意味がより明確になります。
ただし、 すべて詳しく聞く必要はありません。
今日扱うテーマに必要な範囲で確認すれば十分です。
3つ目|それがわかったら、どうしたいのか
ここは、 とても大切な確認です。
たとえば、 「相手の気持ちを知りたい」 という相談があったとします。
そのとき、 「相手の気持ちがわかったら、どうしたいですか?」 と聞いてみます。
すると、 「自分から連絡するか決めたい」 「関係を続けるか考えたい」 「自分の気持ちを整理したい」 など、 本当の目的が見えてくることがあります。
目的が見えると、 セッションの中で何を大切にするかも変わります。
最後は「今日は何を扱うのか」を一緒に確認する
ヒアリングができたら、 最後にテーマをまとめます。
たとえば、 次のように伝えます。
「では今日は、 今の仕事を続けるかどうかを考えるために、 今の気持ちと今後の方向を整理していく、 ということで合っていますか?」
この確認によって、 講師とクライアントが、 同じテーマについて話しているかを確認できます。
ここで 「少し違います」 と言われても問題ありません。
セッションを始める前に修正できるからです。
「どこまでみるか」を講師側が決めることも大切
クライアントから、 「全部みてください」 「人生全部わかりますか?」 と言われることもあります。
そのようなときに、 すべてに応えようとする必要はありません。
自分のセッションで何を扱うのか、 どこまで扱うのかを、 提供者側が明確にしておくことも大切です。
たとえば、 「今日は一番気になっているテーマを一つ決めて見ていきましょう」 と伝えることができます。
また、 「私のセッションでは、相談内容を確認してから必要な範囲を見ていきます」 と説明してもよいでしょう。
相手の希望にすべて合わせることだけが、 良いセッションではありません。
自分の提供方法をきちんと伝えることも、 信頼につながります。
「何でも答えられる人」になろうとしない
スピリチュアル系の講師として活動していると、 「何でもわからなければいけない」 と感じることがあります。
ですが、 一人の講師が、 クライアントの人生のすべてについて答えられる必要はありません。
むしろ、 わからないことや、 自分の専門外のことを、 無理に答えないことも大切です。
「その部分については、私のセッションでは判断できません」 と伝えることが必要な場面もあります。
何でも答えることよりも、 できることとできないことを明確にするほうが、 長い目で見れば信頼につながります。
専門外のことは、スピリチュアルだけで判断しない
セッションでは、 医療、 心理、 法律、 税金、 投資などの相談が出ることもあります。
これらは、 専門的な判断が必要な領域です。
そのため、 スピリチュアルなリーディングだけを根拠に、 医療行為をやめるよう勧めたり、 法的な判断をしたり、 投資の決断を断定したりすることは避ける必要があります。
医療的・心理的な支援が必要な場合は、 適切な専門家へ相談してください。
自分がどこまでサポートし、 どこから先は別の専門家へつなぐのかを明確にしておくことは、 クライアントを守るうえでも大切です。
未来について聞かれたときも断定しすぎない
スピリチュアル系のセッションでは、 「未来はどうなりますか?」 と聞かれることもあります。
このときも、 未来が必ずその通りになると断定するのではなく、 一つの見方や考える材料として伝える姿勢が大切です。
たとえば、 「今の流れでは、このような可能性も考えられます」 「一つの見方として受け取ってください」 という伝え方があります。
将来についてのスピリチュアルな解釈は、 科学的に確定した未来を示すものではありません。
最終的な選択は、 クライアント本人が、 現実的な情報も含めて考えて決めることが大切です。
クライアントに答えを渡すだけで終わらせない
セッションの価値は、 「答えを教えること」だけではありません。
クライアントが、 自分の状況に気づいたり、 自分の気持ちを整理したり、 次に何をするか考えたりすることも大切です。
たとえば、 仕事について相談されたとき、 「辞めるべきです」 とだけ伝えるのではなく、
「今の仕事で何が一番負担になっていますか?」
「もし環境を変えるとしたら、どんな働き方をしたいですか?」
「今すぐ決める必要がありますか?」
と一緒に考えることで、 本人が選択を整理しやすくなります。
「依存されないセッション」を意識する
クライアントが、 何かあるたびに 「先生に聞かないと決められない」 という状態になることは、 必ずしも本人のためになるとは限りません。
セッションでは、 クライアントが自分で考える力を失わないようにすることも大切です。
たとえば、 「私が決めるのではなく、 今日の話を判断材料にして、 最後はご自身で決めてくださいね」 と伝える方法があります。
また、 「次に迷ったときは、 まず自分で何を感じているかを確認してみてください」 と促すこともできます。
クライアントが自分で考えられるようになることは、 セッションの大切な成果の一つです。
説明用の仮想ケース|すぐに答える場合と、整理してから進める場合
ここでは、 シリーズ全体の内容を、 説明用の仮想ケースで確認してみます。
クライアント
「仕事についてみてください。」
すぐに答える場合
「転職したほうがいいですね。」
この答えだけでは、 クライアントが何に悩んでいるのか、 なぜ転職について考えているのか、 本当に転職を望んでいるのかは確認できていません。
整理してから進める場合
「仕事についてなんですね。 今、一番気になっているのはどんなことですか?」
クライアントが、 「今の仕事を続けるか迷っています」 と答えます。
「どんなところで迷っていますか?」
「仕事内容が変わって、 自分に合わない気がしています。」
「今日そのことについて整理できたら、 どんなことを決めたいですか?」
「今の職場で続けるか、 別の仕事を探すか考えたいです。」
「では今日は、 今の仕事を続けるかどうかを考えるために、 ご自身の気持ちとこれからの方向を整理していきましょう。」
この段階で、 何についてセッションするのかが明確になります。
信頼される講師は「すぐに答える人」とは限らない
信頼されるためには、 すぐに答えられなければいけないと思うかもしれません。
しかし、 長く相談してもらえる講師に必要なのは、 速さだけではありません。
相手の話を聞くこと。
わからないことを決めつけないこと。
自分の専門範囲を守ること。
必要なときに、 「ここは私ではなく専門家に相談してください」 と言えること。
そして、 クライアントが自分で考えられるようにサポートすること。
こうした積み重ねが、 信頼につながっていきます。
自分のセッションルールを決めておく
毎回その場で対応を考えると、 講師側も疲れてしまいます。
そこで、 自分の中で簡単なルールを決めておくとよいでしょう。
たとえば、 次のようなルールです。
- 「みてください」と言われても、まず相談内容を聞く
- 一度のセッションでは中心テーマを一つ決める
- 相談の目的を確認してからリーディングを始める
- 未来については断定しない
- 医療・心理・法律など専門外の判断はしない
- 最終的な決断はクライアント本人に委ねる
自分の方針が決まっていると、 急に「みてください」と言われても、 焦りにくくなります。
相談前に伝えておくと楽になること
クライアントとの行き違いを減らすためには、 セッション前に進め方を伝えておく方法もあります。
たとえば、 申込みページや事前案内に、 次のような説明を入れることができます。
「セッションでは、 最初に現在のお悩みや知りたいことを簡単に伺います。 そのうえで、 今日扱うテーマを一緒に確認してから進めます。」
これだけでも、 「何も言わなくても全部当ててもらう場」 という誤解を減らしやすくなります。
相談につながるのは、答えの多さより安心して話せること
ブログや発信から相談につなげたい場合も、 「私は全部わかります」 と伝える必要はありません。
むしろ、 「話を整理しながら一緒に考えます」 「すぐに決めつけず、まず状況を伺います」 と伝えることで、 安心して相談できると感じる人もいます。
特に、 30代以降になると、 仕事、 家族、 人間関係、 今後の生き方など、 一つの答えだけでは整理しにくい悩みが増えることがあります。
だからこそ、 何かを一方的に言い切るよりも、 話を聞き、 本人の状況を整理しながら進める姿勢が大切になります。
5日間でお伝えしてきたこと
この5日間では、 クライアントから 「みてください」 と言われたときの対応を、 段階的に整理してきました。
Day1
いきなり「みますね」と始めず、 まず何について知りたいのかを確認することをお伝えしました。
Day2
クライアント自身が相談内容をうまく言葉にできない場合に、 答えやすい質問を使いながら整理する方法をお伝えしました。
Day3
うまくいかないヒアリングと、 相談が整理されるヒアリングの違いを、 仮想ケースで確認しました。
Day4
実際のセッションですぐに使えるように、 ヒアリングの5つの流れと、 迷ったときに戻れる3つの質問を整理しました。
Day5
ここまでの内容をまとめながら、 講師としてどこまで応じるのか、 どこで線を引くのか、 そしてクライアントが自分で考えられるようにすることの大切さを整理しています。
迷ったら、この3つに戻る
すべてを覚える必要はありません。
実際のセッションで迷ったときは、 次の3つに戻ってください。
- 何について知りたいですか?
- なぜ、それを知りたいですか?
- それがわかったら、どうしたいですか?
この3つを確認するだけでも、 「みてください」という広い依頼を、 具体的な相談に変えやすくなります。
今日からできること
次に誰かから 「みてください」 と言われたとき、 すぐに答えず、 一つ質問してみてください。
「今日は、何について知りたいですか?」
そこから始めて、 相手の話を聞きます。
そして必要に応じて、 「それを知ったらどうしたいですか?」 と確認します。
最後に、 「では今日は○○について見ていきましょう」 とテーマを合わせます。
これだけでも、 セッションの流れは変わっていきます。
まとめ
クライアントから 「みてください」 と言われることは、 スピリチュアル系の講師やセラピストにとってよくあることです。
しかし、 そこでいきなり 「みますね」 と始める必要はありません。
まず、 何について知りたいのかを確認します。
次に、 なぜそれを知りたいのか、 それを知ってどうしたいのかを聞きます。
そして、 今日扱うテーマを一緒に決めてから、 必要なセッションへ進みます。
スピリチュアル系の講師として大切なのは、 何でもすぐに答えることではありません。
相手の話を聞き、 相談の目的を確認し、 自分が提供できる範囲でサポートすることです。
また、 クライアントが講師に答えを任せきりになるのではなく、 自分で考え、 自分で次の行動を選べるようにすることも大切です。
「みてください」 と言われたときこそ、 すぐに答えるのではなく、 まず丁寧に話を聞く。
その姿勢が、 クライアントにとって安心できるセッションと、 長く信頼される活動につながっていきます。
要点
- 「みてください」と言われても、すぐに答える必要はない
- まず「何について知りたいのか」を確認する
- 次に「なぜ知りたいのか」「知ったあとどうしたいのか」を聞く
- セッション前に、今日扱うテーマを一緒に確認する
- 何でも答えようとせず、自分の提供範囲を明確にする
- 医療・心理・法律など専門外の判断は、適切な専門家につなぐ
- 未来やスピリチュアルな解釈を断定しすぎない
- クライアントが自分で考え、選べる状態を大切にする
- 答えの多さより、安心して相談できる進め方を整える
よくある質問
「みてください」と言われたら、必ずヒアリングが必要ですか?
クライアントが最初から、 何について知りたいのか、 何を相談したいのかを明確に話している場合は、 長いヒアリングは必要ありません。
ただし、 今日扱うテーマと目的が合っているかは、 簡単に確認しておくとよいでしょう。
すぐにみないと、能力を疑われませんか?
必ずしもそうではありません。
「私のセッションでは、 まず相談内容を確認してから進めています」 と伝えれば、 セッションの方針として説明できます。
相手の目的を確認してから進めることは、 能力がないからではなく、 相談内容を合わせるためのものです。
クライアントが「先生に決めてほしい」と言ったらどうしますか?
最終的な人生の選択を、 講師が代わりに決めることはおすすめしません。
「判断材料を一緒に整理することはできますが、 最後に決めるのはご本人です」 と伝える方法があります。
セッションは、 クライアントの意思決定を奪うものではなく、 考える材料を増やすものとして扱うことが大切です。
何度も同じ相談をされる場合はどうしたらいいですか?
同じ質問を繰り返している場合は、 その都度答えを出すだけでなく、 「このことについて何が一番不安ですか?」 「何が決まれば安心できそうですか?」 と確認してみるとよいでしょう。
必要であれば、 セッションだけではなく、 クライアント自身が考える時間を持つことも提案できます。
スピリチュアルな相談と、専門家への相談をどう分ければいいですか?
自分のサービスで扱う範囲を明確にしておくことが大切です。
医療的な診断、 心理的な治療、 法律判断、 税務判断、 投資判断などは、 必要に応じてそれぞれの専門家へ相談するよう案内します。
スピリチュアルなセッションは、 こうした専門的な支援の代わりになるものではありません。
このシリーズを読んだあとに確認してほしいこと
最後に、 自分のセッションを振り返ってみてください。
- 「みてください」と言われると、すぐにみ始めていないか
- 何について知りたいのかを確認しているか
- 相手の答えを先に決めつけていないか
- 質問をしすぎていないか
- 相談の目的を確認しているか
- 自分の専門範囲を超えて答えていないか
- 最終的な決断をクライアント本人に戻しているか
一度にすべて変える必要はありません。
まずは、 「すぐにみる前に一つ質問する」 ところから始めてみてください。
相談について
「自分のセッションの流れを整理したい」 「クライアントへの質問の仕方に自信がない」 「すぐ答えようとしてしまい、セッションがまとまらない」 「相談とリーディングのバランスを見直したい」 と感じている場合は、 一度、自分のセッション全体を客観的に整理してみることをおすすめします。
ヒアリングの流れや、 どこまで対応するのかという基準があると、 クライアントから急に 「みてください」 と言われても、 落ち着いて対応しやすくなります。
自分のセッションに合ったヒアリング方法や、 クライアントが安心して相談できる流れを整えたい方は、 LINEからご相談ください。