
講師デビューで学びを終えていませんか?自分を磨き続けるために見直したいこと
講師から学び、必要な課程を終え、自分も教える立場になった。そのときの達成感は、大切なものです。
では、講師として活動を始めたあと、自分の説明や対応を見直す機会を持っているでしょうか。
学んだとおりに伝えているから大丈夫。以前は喜んでもらえたから、今も問題ない。そう思っているうちに、生徒さんが困っていることや、自分の説明の不足を見落としているかもしれません。
30代以降のスピ系女性講師として仕事を続けるなら、講師デビューを学びの終わりにしないことが大切です。
自分を磨き続けるとは、学びを実際の仕事に生かし、説明や対応を振り返って、必要な部分を整えることです。講座を受け続けたり、休まず頑張ったりすることだけを指すのではありません。
このシリーズでは、何を磨くか、どう確かめるか、無理なく続けるにはどうするかを、五日間で考えていきます。
講師になったことと、学びが完了したことは同じではありません
講座を修了したことや、教える機会を得たことは、一つの節目です。
ただ、教える立場になると、学ぶ側だったときには気づかなかった課題も出てきます。
- 自分にはわかる言葉が、初めて学ぶ人には伝わらない。
- 予定した説明だけでは、質問に対応しきれない。
- 相手の話を聞くうちに、講座の目的から離れてしまう。
- 自分が対応できる範囲を、うまく説明できない。
こうした場面は、自分の仕事を見直すきっかけになります。
教わった内容を大切にすることと、伝わり方や対応を確かめることは両立します。
「先生からこう習いました」で止まらず、自分がどこまで理解し、何を説明できるかを確認しましょう。
自分を磨くとは、何をよくすることなのでしょうか
「もっと自分のスペックを上げたい」と思っても、何を変えるかが曖昧では、取り組み方を選びにくくなります。
講師として磨けることには、たとえば次のようなものがあります。
理解を深め、わかりやすく説明する力
知っている言葉を増やすだけでなく、意味を確かめ、身近な例で説明できるようにします。
スピリチュアルな考え方を扱う場合も、その流派や個人の解釈による見方と、確認できる事実を分けて伝えることが大切です。
相手の希望や疑問を確かめる力
自分が話したい内容だけで進めず、相手が何を学びたいか、どこで迷っているかを聞きます。
以前と同じ質問でも、相手がつまずいている理由まで同じとは限りません。
対応できる範囲を判断する力
何でも引き受けることが、力量の高さではありません。
確認が必要なこと、別の相談として扱うこと、自分では対応できないことを分けて説明します。
仕事を振り返り、修正する力
説明が長かった、質問の時間が足りなかった、案内が伝わっていなかった。そうした点に気づいたら、次の方法を変えます。
磨く対象を具体的にすると、必要な学びも選びやすくなります。
磨くことをやめたとき、変化に気づけなくなる場合がある
学び直さなかったからといって、すぐに仕事ができなくなるわけではありません。
これまでの経験が役立つ場面もあります。
ただし、自分のやり方を確かめる機会がなければ、説明の不足や、相手の希望とのずれがあっても気づきにくくなります。
「いつもこの方法でやっている」という理由だけで続けていないかを確認してみてください。
- 同じ部分で質問が続いているのに、資料を変えていない。
- 生徒さんの反応を聞かず、理解できたと思っている。
- 自分と違う意見を、学びの不足として片づけている。
- 答えられない質問にも、以前の説明を繰り返している。
これらは、衰退していると決めつけるための項目ではありません。立ち止まって確かめたいサインです。
放置すれば、認識の違いが大きくなり、説明のやり直しや、信頼を立て直す対応が必要になることもあります。
大きな問題になってから慌てる前に、小さなずれの段階で見直す習慣を持ちましょう。
力量が上がると、役に立てる相手や相談の内容が変わることがある
理解や対応の幅が広がることで、以前は扱えなかった内容について、役に立てるようになる場合があります。
説明が明確になり、自分の提供内容が伝わることで、相談に来る人の目的や、依頼の内容が変わることもあるでしょう。
ただし、学べば必ず顧客層が変わる、料金を上げられるという意味ではありません。提供内容の伝え方や、相手の必要としていることとの一致も関係します。
また、クライアント層が変わることを、人の優劣で考えないようにしましょう。
初心者への説明を深めることも、専門的な質問への対応を学ぶことも、それぞれ大切な仕事です。
自分を磨く方向は、誰より上になるためではなく、どんな人に、どんな役立ち方をしたいかから考えられます。
がむしゃらに頑張っても、必要な部分が磨かれるとは限りません
新しい講座を受ける。資格を増やす。毎日発信する。予定を埋めて活動する。
どれも目的に合っていれば役立つことがあります。しかし、数を増やすことだけでは、今の仕事の課題が変わらない場合もあります。
たとえば、説明が長くなることに困っているのに、新しい知識だけを増やしても、講座の時間配分は整わないかもしれません。
その場合は、扱う内容を絞る、説明を短く区切る、練習して意見をもらうといった方法を考えます。
まず、今どこで困っているかを確かめ、その課題に合う取り組みを選びましょう。
学ぶ時間に加えて、試す時間、振り返る時間、休む時間も必要です。
具体例:学びを増やす前に、説明を見直す
以下は、考え方を説明するための架空の例です。
ある女性講師は、毎回の講座で質問が少ないことを気にしていました。
「もっと専門知識を増やせば、関心を持ってもらえるだろう」と考え、新しい講座を探しています。
しかし、受講後の感想を確認すると、「聞き慣れない言葉が多く、何を質問すればよいかわからなかった」という意見がありました。
この場合、先に取り組みたいのは、知識の量より、説明のわかりやすさかもしれません。
講師は、よく使う言葉を日常の表現に置き換え、説明の区切りで確認する時間を設けることにしました。
その後も、理解しやすくなったかを生徒さんに聞き、資料を調整します。
このように、磨くべき点は、実際の仕事を確かめることで見つけられます。
自分を磨くことを、自分を否定する作業にしない
改善点を探していると、「私はまだ足りない」と感じることがあります。
けれど、自分を磨くことと、自分全体を否定することは同じではありません。
「私は講師に向いていない」とまとめる前に、何が起きたかを具体的にします。
「練習の説明に時間がかかり、質問を受ける時間が短くなった」。そう整理すれば、次に変えることを考えられます。
できていることも残しましょう。
相手の話を丁寧に聞けた。わからないことを確認すると伝えられた。案内の不足に気づいて修正できた。そうした行動も、仕事を支える力です。
今ある持ち味を生かしながら、必要な部分を整えていきます。
今日のワーク:最近の仕事から、磨く点を一つ見つける
最近行った講座や相談を一つ選び、次の五つを書いてみてください。
- 相手は、何を学び、何を整理するために来ていましたか。
- 自分は、具体的に何を行いましたか。
- 役立ったと確認できることは何ですか。
- わかりにくさや、対応の不足はありませんでしたか。
- 次回、一つ変えるなら何をしますか。
相手の気持ちがわからない部分は、想像で埋めず、「未確認」と書いておきます。
必要であれば、負担のない形で意見を聞きましょう。
最後に、「次回は説明する言葉を三つ見直す」など、自分で実行できる行動を一つ決めてください。
講座を申し込むかどうかを考えるのは、その課題に必要な学びがわかってからでも遅くありません。
よくある質問
Q1. 自分を磨くために、講座を受け続ける必要がありますか?
毎回、新しい講座を受ける必要はありません。今の課題に応じて、資料を読み直す、説明を練習する、指導や助言を受ける、生徒さんの意見を聞くなどの方法があります。何をよくしたいかを決めてから、必要な学び方を選びましょう。
Q2. 生徒さんが満足しているなら、今のままでよいのでしょうか?
満足の声は大切な情報です。そのうえで、何が役立ったか、わかりにくかった点はないかも確認できます。変える必要のない部分まで変えるのではなく、今の方法が合っているかを確かめる機会を持ちましょう。
Q3. 忙しくて、学び直す時間が取れません。
まず、一回の講座後に、できたことと次に変えることを一つずつ残す方法があります。大きな課題が見つかった場合は、予約数や予定の組み方も含めて、準備の時間を確保する必要があります。忙しさをさらに増やすより、仕事の進め方から見直してみてください。
まとめ+要約
講師デビューは、一つの節目です。その後も、自分の理解、説明、対応を確かめることが、仕事の質を整える助けになります。
- 学んだ内容を伝えるだけでなく、相手にどう伝わっているかを確認します。
- 磨く対象を、知識、説明、聞き取り、判断、振り返りなどに具体化します。
- 見直す機会がなければ、相手とのずれに気づきにくくなる場合があります。
- 力量が広がることで、役に立てる相手や相談内容が変わることもあります。
- がむしゃらに活動を増やすより、今の課題に合う取り組みを選びます。
- 自分全体を否定せず、次に変える行動を一つ決めます。
「自分を磨き続ける」とは、いつも足りない自分を追い立てることではありません。
今の仕事を確かめ、必要な学びを選び、試して見直す。その習慣を、自分が続けられる形で育てていきましょう。
次回予告:今の自分は、何を磨く必要があるのか
Day2では、知識を増やすことと、説明や対応の質を上げることを分けて考えます。学びを増やす前に、今の自分の課題をどう見つけるかを整理していきます。
講師として、次に磨くことを整理したい方へ
「何を学び直せばよいかわからない」「講座を受けているのに、仕事で生かせていない」「今の教え方を見直したい」。そんなときは、実際の講座や相談から、課題を整理してみませんか。
今できていることと、次に変えたいことを確かめながら、必要な学びと実践を考えていきましょう。
ご相談の際は、生徒さんやクライアントの氏名など、個人がわかる情報を伏せてお伝えください。