
「優しく寄り添います」は講師の本心ですか?30代女性のスピ系講師が一度考えたいこと
はじめに
「私は生徒さんに優しく寄り添います」
「一人で悩ませず、しっかり伴走します」
スピリチュアル系の講座やセッションをしていると、このような言葉を見たり、自分自身が使ったりすることがあります。
もちろん、本当にそうしたいのであれば、それでいいと思います。
ただ、一度だけ考えてみてほしいことがあります。
それは、本当にあなたがしたいことなのでしょうか。
そしてもう一つ。
「寄り添います」「伴走します」と言っていることと、実際にできていることは同じでしょうか。
ここは意外と見落とされます。
周りの講師が「寄り添う」と言っているから。 マーケティングでは優しさを見せたほうがいいと言われたから。 お客様には安心感を与えたほうがいいと思ったから。
そんな理由で、いつの間にか「講師は寄り添わなくてはいけない」と思い込んでいる可能性もあります。
今日から5日間、この問題を少しずつ考えていきます。
目次
- なぜ「寄り添います」と言いたくなるのか
- それは本心なのか、それとも正解だと思っているだけなのか
- そもそも講師は寄り添わなくてはいけないのか
- 「寄り添う」と言うことと、実際に寄り添えることは違う
- 優しさが相手のためにならないこともある
- 言葉よりも、実際に何をしているかを見る
- 今日、自分に問いかけてほしいこと
なぜ「寄り添います」と言いたくなるのか
「寄り添います」という言葉には安心感があります。
怖くなさそう。 否定されなさそう。 話を聞いてもらえそう。
そのため、講師側も使いやすい言葉です。
特にスピリチュアル系の仕事では、悩みや不安を抱えている人と接することが多いため、「寄り添うことは良いこと」という考えになりやすいでしょう。
しかし、ここで考えたいのは、
「良いことだから、自分もしなくてはいけない」と考えていないか。
ということです。
世間で良いと言われていることと、自分が本当にしたいことは別です。
同業者がやっていることと、自分に合っていることも別です。
「スピリチュアル系の先生なら優しくするもの」
「女性のお客様には寄り添ったほうがいい」
「厳しいことを言ったら嫌われる」
そんな空気を感じ続けているうちに、自分でも気づかないまま「寄り添わなくてはいけない」と思うようになることがあります。
それは本心なのか、それとも正解だと思っているだけなのか
ここで少し厳しい問いを置きます。
あなたが「寄り添います」と言っているのは、
本当に寄り添いたいからでしょうか。
それとも、
そのほうが良い講師に見えると思っているからでしょうか。
これは、どちらが正しいという話ではありません。
自分の本心を確認するための問いです。
たとえば本当は、
- 細かく相談され続けるのは苦手
- 何度も同じ質問をされると疲れる
- 自分で考えて行動してほしい
- 必要なことだけ教えたい
- ずっと一緒に走るような関係は望んでいない
と思っているかもしれません。
それなのに「私は最後まで伴走します」と掲げたら、どうなるでしょう。
お客様との約束と、自分の本心が少しずつ離れていきます。
そして、そのズレは講座を続けるほど負担になります。
そもそも講師は寄り添わなくてはいけないのか
そもそもの話ですが、
講師だからといって、寄り添わなくてはいけないのでしょうか。
必ずしも、そうではありません。
講師の大切な仕事は、相手に必要な知識や考え方を伝え、相手が前へ進めるようにすることです。
その方法は一つではありません。
じっくり話を聞く講師がいてもいい。
必要なことだけを簡潔に伝える講師がいてもいい。
自分で考えてもらう講師がいてもいい。
時には耳の痛いことを伝える講師がいてもいいでしょう。
大切なのは「寄り添っているように見えること」ではありません。
自分がどのような関わり方をする講師なのかを、自分でわかっていることです。
「寄り添う」と言うことと、実際に寄り添えることは違う
もう一つ見ておきたいことがあります。
「寄り添います」と書いてあるからといって、本当に寄り添えているとは限りません。
たとえば、生徒さんが思うように行動できなかったとします。
そのとき、
「もっと行動してください」
「覚悟が足りません」
「素直にやれば変わります」
と伝えるだけなら、少なくとも「寄り添います」という言葉との間にズレがないかは考える必要があります。
逆に「寄り添います」と一度も言っていなくても、
なぜ行動できなかったのかを聞き、必要な部分を整理し、その人が次に進める方法を一緒に考えている講師もいます。
どちらが本当に相手を見ているでしょうか。
ここで重要なのは、看板に書いた言葉ではありません。
実際の行動です。
優しさが相手のためにならないこともある
「優しくすること」と「相手のためになること」も、同じではありません。
たとえば、生徒さんが何かを決めるたびに、
「これで大丈夫でしょうか?」
と確認してくるようになったとします。
毎回、
「大丈夫ですよ」
「それでいいですよ」
と答えることはできます。
それは一見、とても優しい対応に見えます。
しかし、その状態が半年続いたらどうでしょう。
その人は、自分で判断できるようになったでしょうか。
講師に聞かなければ決められない状態になっているのであれば、優しく答え続けることが、本当にその人のためになっているのかを考える必要があります。
場合によっては、
「今回は私に答えを聞く前に、あなたはどうしたいのかを一度考えてみてください」
と返すほうが、その人の成長につながることもあります。
これは冷たいのでしょうか。
私は、必ずしもそうとは思いません。
優しい言葉を使うことと、相手の成長を考えることは別だからです。
言葉よりも、実際に何をしているかを見る
もしあなたが現在、
「寄り添います」
「伴走します」
「あなたに優しく寄り添います」
と発信しているのであれば、それを今すぐやめる必要はありません。
まず確認してほしいのです。
私は実際に何をしているのだろう。
生徒さんが困ったとき、何をしていますか。
話を聞いていますか。
必要なことを伝えていますか。
言いにくいことでも、必要なら伝えていますか。
自分で考える機会を残していますか。
そして、生徒さんが自分で進めるようになることを目指していますか。
ここを見ていくと、「寄り添う」という曖昧な言葉を使わなくても、自分がどんな講師なのかが見えてきます。
むしろ、わざわざ「寄り添います」「伴走します」と言わなくてもいいのかもしれません。
本当に大切なのは、その言葉を掲げることではなく、日々の対応の中に現れるものだからです。
今日、自分に問いかけてほしいこと
今日は答えを出さなくてもかまいません。
その代わり、次のことを自分に聞いてみてください。
- 私は本当に、生徒さんに寄り添いたいと思っているだろうか?
- 「講師なら寄り添うべき」と思っていないだろうか?
- それは誰から教わった考え方だろうか?
- 周りの講師がそう言っているから、自分も使っていないだろうか?
- 「寄り添います」と言わなかったら、お客様が来ないと思っていないだろうか?
- 私は実際に、言っていることと同じ行動をしているだろうか?
- 本当は、生徒さんとどのくらいの距離で関わりたいのだろうか?
ここで「実は寄り添いたくない」と思ったとしても、その答えをすぐに良い・悪いで判断する必要はありません。
むしろ、自分の本音がわかれば、自分に合った講座の形を考えられます。
まとめ+要約
「優しく寄り添います」「伴走します」という言葉は、スピリチュアル系の講師にとって使いやすい言葉です。
しかし、使いやすい言葉だからこそ、一度考える必要があります。
それは本当に自分の本心なのか。
そして、
言っていることを実際にできているのか。
さらに大切なのは、「講師なのだから寄り添わなくてはいけない」という前提そのものを疑ってみることです。
寄り添わなくてもいい。 伴走しなくてもいい。 いつでも優しい講師でいなくてもいい。
必要なのは、世間で「良い講師」とされている姿に自分を合わせることではありません。
自分は何を教える人なのか。 どこまで関わるのか。 何を生徒さん自身に任せるのか。
そこが明確になっていれば、「寄り添います」という言葉がなくても講師としての姿勢は伝わります。
明日のDay2では、さらに一歩進んで、「なぜ私たちは、講師なら寄り添わなくてはいけないと思ってしまうのか?」を考えます。
自分の講座での関わり方について、一人では整理しにくいと感じた場合は、LINEからご相談ください。
よくある質問
スピ系講師は生徒に寄り添わなくてもいいのでしょうか?
はい。必ず寄り添わなくてはいけないわけではありません。大切なのは、自分が提供すると決めた内容をきちんと提供し、生徒さんとの関わり方を明確にすることです。
「伴走します」と書かないと冷たい印象になりませんか?
必ずしもそうではありません。「何を教えるのか」「困ったときにどう対応するのか」「どこまでサポートするのか」を具体的に伝えるほうが、曖昧な「伴走します」という言葉より安心につながる場合があります。
優しい講師でいることは悪いことですか?
いいえ。優しくしたいのであれば、それでかまいません。問題になるのは、本当はそうしたくないのに「講師は優しくするべきだから」という理由だけで無理を続けることです。
寄り添うことと、生徒を甘やかすことは違いますか?
違います。ただし境目は簡単ではありません。目の前では安心してもらえても、長期的に講師への依存を強くしているのであれば、その関わり方が本当に必要なのかを見直す余地があります。
自分が本当にしたいサポートがわかりません。
まず「何をしてあげたいか」ではなく、「生徒さんが最終的にどうなってほしいか」から考えてみてください。そのうえで、そのために自分がすることと、しないことを決めると整理しやすくなります。