
「手厚いサポートほど良い」は本当?30代女性のスピ系講師が見直したい支えすぎの問題
はじめに
ここまでの3日間で、
「寄り添います」
「伴走します」
という言葉が本当に自分の本心なのか。
そして、
「講師なら寄り添わなくてはいけない」
と思い込んでいないか。
さらに、
曖昧な優しさではなく、
「実際に何をするのか」
「何をしないのか」
を決めることが大切だとお伝えしてきました。
Day4では、もう一つ大きな思い込みを見直します。
それは、
「サポートは手厚ければ手厚いほど良い」
という考えです。
質問無制限。
いつでも相談可能。
個別相談を何度でも追加。
受講期間が終わっても相談可能。
困ったらすぐ返信。
一見すると、どれも良いサービスに見えます。
そして実際に、そういった支援が必要な講座もあります。
しかし、
サポート量が多いことと、受講生が成長することは同じではありません。
さらに言えば、
サポートを増やしすぎることで、
講師が疲れ、
生徒さんが自分で考えなくなり、
結果として講座そのものがうまくいかなくなることもあります。
今日は、
「たくさんしてあげることが、本当に相手のためなのか」
を考えていきます。
目次
- なぜ「手厚いサポート」が良いと思われやすいのか
- サポートを増やすほど講師が疲れていく理由
- 「満足してもらいたい」が支えすぎにつながる
- 生徒さんが自分で考えなくなることもある
- 質問無制限が安心とは限らない
- 優しさが依存を強くする場合もある
- 必要なサポートと、なくてもいいサポートを分ける
- サポート量ではなく変化を見る
- 講師自身が疲れているなら仕組みを見直す
- 今日見直してほしいポイント
なぜ「手厚いサポート」が良いと思われやすいのか
講座やコンサル、セッションの商品説明を見ると、
「安心の手厚いサポート」
「質問無制限」
「徹底伴走」
「いつでも相談OK」
といった言葉を見かけることがあります。
こうした言葉は、とても魅力的に見えます。
特に、初めて何かを学ぶ人にとっては、
「困っても助けてもらえる」
という安心感があります。
そのため講師側も、
「サポートを増やせば申し込んでもらいやすい」
「たくさん対応したほうが満足してもらえる」
「高額商品なら、手厚くしなくてはいけない」
と思いやすくなります。
しかし、ここで一度考えたいのです。
本当に価値があるのは、サポートの量でしょうか。
たとえば、
毎日メッセージを送れる講座と、
月2回しか相談できない講座があったとします。
一見すると、毎日相談できるほうが価値が高そうに見えます。
でも、毎日相談しているのに何も進まない人と、
月2回の相談だけで自分で考えて進める人がいたら、
どちらが良い状態でしょうか。
つまり、
回数が多いことと、結果につながることは別です。
サポートを増やすほど講師が疲れていく理由
サポートを増やしたとき、最初に起こりやすい問題は、
講師が疲れることです。
たとえば、
「質問はいつでもどうぞ」
と決めたとします。
受講生が3人なら、それほど負担ではないかもしれません。
しかし、10人になったらどうでしょう。
20人になったらどうでしょう。
一人が一日に一回質問しただけでも、
かなりの数になります。
さらに、
質問に答えるだけでは終わらないこともあります。
相手の状況を読む。
前回の話を思い出す。
言い方を考える。
誤解されないように説明する。
追加質問に答える。
こうした時間も必要です。
その結果、
「講座を教える時間より、返信している時間のほうが長い」
ということも起こります。
そして、
本当は休みたいのに返信する。
家族といるのにスマートフォンを確認する。
夜になっても気になる。
休みの日も質問が頭から離れない。
という状態になれば、
講師自身が少しずつ消耗します。
それでも、
「私は伴走すると言ったから」
「優しい講師でいたいから」
と無理を続ける。
これでは、長く続けることが難しくなります。
「満足してもらいたい」が支えすぎにつながる
サポートを増やしてしまう理由の一つに、
満足してもらいたい
という気持ちがあります。
これは自然な気持ちです。
せっかく申し込んでもらったのだから、
「この講座に入って良かった」
と思ってほしいでしょう。
ただし、
満足してもらうことだけを考えると、
その場で喜ばれることばかりをしてしまう場合があります。
たとえば、
受講生が、
「今日中に見てもらえませんか?」
と言ったとします。
本来は翌営業日に対応するルールだったとしても、
「かわいそうだから」
「喜んでもらいたいから」
と、その日のうちに対応する。
一度ならいいかもしれません。
しかし、それが何度も続くと、
受講生は、
「お願いすれば対応してくれる」
と思うようになる可能性があります。
そして講師側は、
「また特別対応しないといけない」
と感じます。
ここで問題なのは、
どちらかが悪いということではありません。
例外対応を繰り返すことで、最初に決めたルールがなくなってしまうこと
です。
満足してもらうことは大切です。
しかし、
満足とは、
何でも要望に応えることではありません。
生徒さんが自分で考えなくなることもある
サポートを手厚くしすぎたとき、
講師だけではなく、
生徒さん側にも問題が起こることがあります。
それは、
自分で考えなくなることです。
少し迷ったら先生に聞く。
決められなかったら先生に聞く。
不安になったら先生に聞く。
行動できなかったら先生に励ましてもらう。
何かが起こるたびに講師が答えていると、
「まず自分で考える」
という時間がなくなることがあります。
そして、
最初は、
「質問できるから安心」
だったはずなのに、
いつの間にか、
「先生に確認しないと不安」
に変わっていることがあります。
これは、
受講生本人が悪いという話ではありません。
講師側が、
質問されたら毎回答える。
迷ったら毎回決めてあげる。
不安になったら毎回安心させる。
という形を作った結果かもしれません。
講師が支えすぎることで、
相手が自分で使うはずだった力を使う機会が減る
こともあるのです。
質問無制限が安心とは限らない
「質問無制限」
という言葉は、強い安心感があります。
何回でも聞ける。
わからなくなっても大丈夫。
そう思えるからです。
しかし、
質問無制限だからこそ、
質問を整理しなくなることもあります。
たとえば、
わからないことが出た瞬間に送る。
少し調べればわかることも送る。
自分の考えをまとめる前に送る。
一つ答えが来ると、また次を聞く。
こうした状態になれば、
質問する回数は増えます。
でも、
学びが深くなっているとは限りません。
むしろ、
「質問する前に自分で整理する」
という決まりがあったほうが、
考える力が育つこともあります。
たとえば、
質問するときに、
- 何について困っているのか
- 自分ではどう考えたのか
- 何を試したのか
- どこがわからないのか
を書いてもらう。
これだけでも、
「とりあえず先生に聞く」
という状態は減りやすくなります。
質問回数を減らすことが目的ではありません。
一つの質問から、本人がより多く考えられる状態を作ること
が目的です。
優しさが依存を強くする場合もある
スピリチュアル系の仕事では、
不安や迷いを抱えている人と関わることもあります。
だから、
「安心させてあげたい」
「怖がらせたくない」
「いつでも話を聞いてあげたい」
と思うこともあるでしょう。
その気持ち自体が悪いわけではありません。
ただ、
毎回、
「大丈夫」
「あなたならできます」
「心配しなくていい」
と言って安心させ続けていたら、
その人は、
自分で自分を安心させられるようになるでしょうか。
それとも、
不安になるたびに、
講師から安心する言葉をもらいたくなるでしょうか。
この違いは大きいです。
講師がいる間だけ安心できる状態では、
講座が終わったあとに困ります。
だから、
場合によっては、
「私が大丈夫と言うことより、あなた自身は今どう感じていますか?」
と返すほうが良いこともあります。
また、
「今回、自分で安心できる材料を三つ探してみてください」
と伝えることもできます。
これは冷たいわけではありません。
安心を毎回与えるのではなく、自分で安心を作る力を使ってもらう
という考え方です。
必要なサポートと、なくてもいいサポートを分ける
では、
どのサポートを残し、
どれを減らせばいいのでしょうか。
そのときは、
「喜ばれるか」
だけではなく、
目標に必要か
で考えてみてください。
たとえば、
3か月である技術を身につける講座なら、
その技術を身につけるために必要な支援は何でしょうか。
教材。
実践課題。
添削。
質問対応。
進み具合の確認。
こうしたものは必要かもしれません。
一方で、
毎日の励ましメッセージ。
講座内容と関係のない人生相談。
夜中の緊急相談。
本人の代わりに決めること。
毎回気分を上げること。
これらは、
その講座の目標達成に本当に必要でしょうか。
必要な場合もあります。
必要ではない場合もあります。
大切なのは、
「あるほうが親切だから」
ではなく、
その人が目標に進むために、本当に必要だから入れる
という考え方です。
サポート量ではなく変化を見る
講座を見直すとき、
「どれだけしてあげたか」
ではなく、
受講生にどんな変化が起こっているか
を見ることが大切です。
たとえば、
質問回数が多い。
相談時間が長い。
メッセージ数が多い。
これは、
サポート量が多いことを示しています。
しかし、
受講生が成長しているかどうかは、
それだけではわかりません。
見るなら、
- 最初より自分で考えられるようになったか
- 自分で決められることが増えたか
- 同じ質問を繰り返さなくなったか
- 講師がいなくても行動できるようになったか
- 学んだ内容を自分で使えるようになったか
こうした変化を見たほうが、
講座の状態がわかりやすくなります。
もし、
相談回数は増えているのに、
本人が自分で決められなくなっている。
質問は増えているのに、
同じところで止まり続けている。
講師がいないと動けなくなっている。
という状態なら、
サポートを増やすより、
サポートの仕方を変えたほうがよい
可能性があります。
講師自身が疲れているなら仕組みを見直す
講座を続けていて、
「受講生は嫌いではない」
「教えることも嫌いではない」
「でも、ずっと疲れている」
と感じているなら、
サポート設計を一度見直してみてください。
たとえば、
- 返信時間が決まっていない
- 相談できる内容が決まっていない
- 質問回数が無制限
- 毎回個別に長文で答えている
- 同じ質問に何度も答えている
- 講座終了後も相談を受け続けている
- 断る基準がない
- 例外対応が当たり前になっている
こうしたものがあれば、
疲れるのは当然です。
ここで、
「私は講師に向いていない」
と考える必要はありません。
問題は、
あなた自身ではなく、
仕組みの作り方にあるかもしれない
からです。
たとえば、
同じ質問が多いなら、
よくある質問集を作る。
毎回同じ説明をしているなら、
教材に追加する。
相談内容が広がりすぎるなら、
対象範囲を明記する。
返信が負担なら、
返信する曜日や時間を決める。
個別相談が長引くなら、
終了時間を明確にする。
このように、
優しさを減らすのではなく、
無理が起こりにくい形に変える
ことができます。
今日見直してほしいポイント
今日は、
今の講座やセッションについて、
次の質問に答えてみてください。
- 今のサポートは、本当に目標達成に必要ですか?
- 「喜ばれるから」という理由だけで続けているサポートはありませんか?
- 「高額商品だから手厚くしなければ」と思っていませんか?
- 質問無制限は、本当に受講生の成長につながっていますか?
- 受講生が自分で考える時間を残していますか?
- 同じ質問に何度も答えていませんか?
- 講師がいないと決められない状態を作っていませんか?
- 自分が疲れているのに、良い講師に見られるために対応していませんか?
- 例外対応がいつの間にか普通の対応になっていませんか?
- 今の人数が2倍になっても、同じサポートを続けられますか?
- 講師がしなくてもよいことまで引き受けていませんか?
- サポート量ではなく、受講生の変化を見ていますか?
- 減らしたほうが、むしろ本人のためになるサポートはありませんか?
この中で、
少しでも、
「これは見直したほうがいいかもしれない」
と思ったものがあれば、
一つだけ変えてみてください。
全部変える必要はありません。
たとえば、
「質問にはすぐ答えず、まず本人の考えを聞く」
だけでも構いません。
あるいは、
「返信時間を決める」
でも構いません。
小さく変えて、
受講生がどう変わるか。
自分の負担がどう変わるか。
を見てみてください。
まとめ+要約
サポートは、
多ければ多いほど良いとは限りません。
質問無制限。
いつでも相談可能。
徹底伴走。
長期間の個別対応。
これらが本当に必要な講座もあります。
しかし、
「手厚いほうが喜ばれるから」
「高い商品だから」
「優しい先生に見られたいから」
という理由だけで増やしているなら、
一度見直す必要があります。
サポートを増やしすぎると、
講師は疲れます。
受講生は自分で考えなくなることがあります。
講師に聞けば答えが出る状態に慣れると、
講座が終わったあとに自分で進めなくなることもあります。
大切なのは、
どれだけしてあげたかではなく、何のためにそのサポートがあるのか
です。
この講座の目標は何か。
その目標に進むために必要な支援は何か。
講師がするべきことは何か。
本人がするべきことは何か。
ここを分けて考えてみてください。
そして、
サポート量ではなく、
受講生が自分で考え、決め、動けるようになっているか
を見てください。
もし、
講師がいないと不安になる。
毎回答えを求める。
自分で決められない。
という状態が強くなっているのであれば、
さらにサポートを増やすのではなく、
支え方を変える必要があるかもしれません。
また、
講師自身が、
ずっと疲れている。
返信が怖い。
休みの日も気になる。
「また相談が来た」と感じる。
という状態であれば、
それも見直しの合図です。
無理を続けることが誠実なのではありません。
自分が続けられる形を作り、
その中できちんと約束を守る。
そのほうが長く安定した関係を作りやすくなります。
優しくすること。
寄り添うこと。
伴走すること。
それ自体が目的になる必要はありません。
必要ならする。
必要でなければしない。
講師がすべてを背負わない。
生徒さんが自分で使う力を残す。
その考え方も、講師としての一つの誠実さです。
Day5では、5日間の最後として、
「寄り添わない講師は冷たいのか?」という最後の思い込みを整理し、自分の講師像を決める
ところまで進みます。
「本当はどこまでサポートしたいのかわからない」
「手厚くしすぎて疲れている」
「生徒さんとの距離感を見直したい」
と感じている場合は、LINEからご相談ください。
よくある質問
サポートは少ないより多いほうが良いのではないですか?
一概には言えません。必要なサポートが十分にあることは大切ですが、多ければ多いほど成果につながるとは限りません。講座の目的に対して必要な支援かどうかを見ることが大切です。
質問無制限はやめたほうがいいですか?
必ずやめる必要はありません。質問無制限でも無理なく対応でき、受講生の学びにつながっているのであれば問題ありません。ただし、講師の負担が大きい、受講生が自分で考えなくなっていると感じるなら見直す余地があります。
サポートを減らしたら、お客様から不満が出ませんか?
今まで提供していた内容を急に変更すれば、不満につながる可能性があります。既存の約束は守りつつ、今後の講座について内容を明確にしていくことが大切です。サポートを単純に減らすのではなく、必要なものに整理するという考え方が重要です。
手厚くしないと高額商品として成立しない気がします。
価格とサポート量だけを結びつける必要はありません。教材の質、考え方、専門性、仕組み、成果につながる設計なども価値になります。個別対応の量だけで商品の価値を作ろうとすると、講師の時間に限界が来やすくなります。
生徒さんが不安そうだと、つい何でも答えてしまいます。
その場で答える前に、「本人は今どう考えているのか」を聞く方法があります。不安をなくすことだけを目標にせず、自分で考えたり判断したりできるようになることも支援の一つとして考えてみてください。
生徒さんが依存しているのか、単に質問が多いだけなのかわかりません。
質問回数だけで判断する必要はありません。自分で考える前に毎回答えを求める、講師の確認がないと決められない、同じ内容を繰り返し確認する、といった状態が続いているかを見ると一つの目安になります。
講師側が疲れていたら、サポートを変えてもいいのでしょうか?
今後のサービス設計を見直すことは問題ありません。ただし、すでに受講している方に約束した内容を一方的に変えるのではなく、現在の約束を確認したうえで、次回募集から内容を変更するなどの方法を考えるとよいでしょう。
どのサポートが必要なのか判断する基準はありますか?
そのサポートが、受講生の目標達成にどうつながるかを説明できるかどうかが一つの基準です。「なんとなくあったほうが親切だから」だけで入れているものは、一度見直してみる価値があります。
サポートを減らすと冷たい講師になりませんか?
サポート量が少ないことと、冷たいことは同じではありません。必要なことをわかりやすく教え、約束した範囲で誠実に対応する講師であれば、個別対応が多くなくても信頼されることはあります。
どうすれば生徒さんが自分で考えるようになりますか?
質問されたときにすぐ答えを出すのではなく、「あなたはどう考えていますか」「何を試しましたか」「どの部分で迷っていますか」と確認する方法があります。最初は時間がかかっても、少しずつ自分で考える習慣につながります。
優しい対応と、支えすぎの境目はどこですか?
一つの目安は、その対応によって本人が少しずつ自分でできることが増えているかを見ることです。講師の助けが増え続けないと進めない状態になっているなら、優しさの量ではなく支え方を見直す必要があるかもしれません。