
不平不満を改善の提案に変える。スピリチュアル系講師が見直したい三つの場面
「受講者が取り組んでくれない」「講座に申し込みが入らない」「仕事を手伝う人が動いてくれない」。
講師として活動していると、こうした不満を感じる場面があります。ただ、同じ言葉を繰り返しているだけでは、何を変えればよいのかが見えません。
不平不満を言う前に、自分で改善を考え、前向きな意見を伝えられているでしょうか。
Day2では、自分の期待、相手への依頼、双方で確認した約束を分ける考え方を紹介しました。Day3では、三つの具体的な場面で、不満を確認や提案につなげる対応を考えます。
以下は、考え方を説明するための架空の例です。実際の対応は、自分の講座内容や相手との約束に合わせて考えてください。
場面1:受講者が練習に取り組んでくれない
30代のスピリチュアル系女性講師が、講座で自分の考えを書き出す練習を紹介したとします。
次の回で確認すると、取り組んでいない受講者がいました。講師は、「学ぶために参加しているのに、どうしてやらないのだろう」と不満を感じます。
不満を言うだけでは、取り組まなかった理由がわからない
「やる気がない」「真剣ではない」と評価しても、相手がどこで困っているのかはわかりません。
練習が任意だと思っていたのかもしれません。書く内容がわからなかったのかもしれません。取り組む時間を確保できなかった可能性もあります。
これらは考えられる理由であり、相手に確認するまでは決めつけられません。
最初に、伝えた内容と相手の理解を確認する
講師は、次の内容を振り返ります。
- 練習の目的を説明したか。
- 何を書けばよいのか、例を示したか。
- 次回までの課題なのか、任意の練習なのかを伝えたか。
- 取り組めないときの質問方法を案内したか。
そのうえで、受講者に「練習はどこまで進められましたか。進め方で迷ったところはありますか」と聞きます。
確認した結果、方法がわからなかったなら、講座内で一つの例を一緒に考える対応ができます。量が多かったなら、目的を保ちながら取り組む量を調整できるか検討します。
改善の提案は、次の行動まで具体的にする
たとえば、次のように伝えられます。
「書き始めるところで迷っていたのですね。今、一つの例で進め方を確認しましょう。そのあと、次回までに一つの場面について書いてみてください。難しい場合は、どこで止まったかを教えてください。」
説明を補っても、実際に取り組むかどうかは受講者が選ぶ部分です。講師が代わりに取り組んだり、約束していない個別対応を続けたりする必要はありません。
相手の意欲を責める前に、取り組むための説明と条件を確かめます。そのうえで、講師の対応範囲も明らかにします。
場面2:講座に申し込みが入らない
40代の女性講師が、講座の案内をSNSに投稿したとします。締め切りまでに申し込みがなく、「良い内容なのに、誰もわかってくれない」と不満を感じました。
申し込みがない理由を、一つに決めない
申し込みがなかったことは確認できます。しかし、「読者が学ぶ気を持っていない」「講座の価値を理解できない」という理由までは、その結果だけではわかりません。
案内が対象者に届いていない、内容が伝わっていない、日程が合わないなど、確認する部分があります。
自分の講座を大切に思う気持ちと、案内が相手に伝わっているかどうかは、分けて考えます。
案内文で、相手が判断するための情報を確かめる
まず、次の内容が伝わるかを確認します。
- 誰に向けた講座なのか。
- どのような悩みや疑問を扱うのか。
- 講座で何を学び、どんな練習をするのか。
- 日時、費用、参加方法はわかるか。
- 申し込み方法に迷う部分はないか。
「本来の自分に戻る講座」という表現だけでは、具体的に何をするのかわからない人もいるでしょう。
たとえば、「人の意見に迷った場面を整理し、自分が大切にしたいことと次の行動を考える講座」と説明すると、扱う内容を示せます。実際に行う内容に合わせて書くことが前提です。
不満を、確認してほしい内容に変える
誰かに意見を求めるときも、「どうして売れないのでしょう」と広く聞くより、確認したい部分を伝えます。
「この案内で、対象者と講座内容が伝わるか確認してほしいです。参加を考えるときに足りない情報があれば、教えてください。」
意見を聞いたら、採用する変更を一つ選び、次の案内で試します。そのあと、届いた質問や申し込みまでの流れを確認します。
案内を直しても、申し込みを保証できるわけではありません。それでも、自分で確認せずに読者への不満を繰り返す状態から、改善を試す状態へ進めます。
場面3:仕事を手伝う人が、思うように動いてくれない
女性講師が、知人に講座の準備を手伝ってもらっているとします。
講師は資料の確認もしてもらえると思っていましたが、知人は会場の準備だけを担当するつもりでした。資料への返答がないため、講師は「協力すると言ったのに、何もしてくれない」と不満を感じます。
協力するという言葉だけでは、担当する仕事は決まらない
この場面では、双方が考えている役割に違いがあります。
「手伝ってくれるのだから、察してほしい」と期待しても、何を担当するのかを確認していなければ、仕事を進めにくくなります。
まず、これまでに何を依頼し、どこまで引き受けてもらったのかを確認します。
必要な仕事と、対応できる条件を話し合う
講師は、次のように伝えられます。
「会場準備に加えて、資料の確認もお願いできると思っていましたが、担当する範囲を確認できていませんでした。今回は資料確認も必要です。対応をお願いできますか。難しければ、別の方法を考えます。」
相手が引き受けられる場合は、確認する内容、期限、返答方法を決めます。仕事として依頼するなら、報酬や負担する費用も曖昧にせず確認します。
引き受けられない場合は、自分で行う、別の人に依頼する、準備内容を調整するなどの方法を考えます。
すでに約束した仕事が止まっている場合は、必要な対応を求める
役割の確認不足と、確認した約束が守られていないことは、分けて扱います。
期限を双方で決めていたなら、「約束していた確認が終わっていないため、準備が止まっています。いつまでに対応できますか」と確認します。
遅れが繰り返される場合は、担当の変更や依頼方法の見直しも検討します。
自分で改善を考えることには、相手に約束を守る対応を求めることも含まれます。
三つの場面に共通する、改善につながる姿勢
受講者、講座の案内、仕事を手伝う人。対象は違っても、確認する順番には共通点があります。
- 出来事を具体的にする。何が起きたのかを、相手への評価と分けます。
- 期待と約束を確認する。自分が望んだだけなのか、依頼して確認したことなのかを見ます。
- わからないことを確かめる。相手の理解や事情、案内の伝わり方を確認します。
- 自分が変えられることを選ぶ。説明、案内、予定、役割分担などを見直します。
- 必要な協力を具体的に求める。何を、いつまでに、どのようにしてほしいかを伝えます。
一度の確認で解決しないこともあります。その場合は、何を試し、何が変わったかを見て、次の対応を考えます。
前向きな意見には、相手の返答を聞く姿勢も必要です
自分が改善案を出しても、その案を相手が実行できるとは限りません。
提案を伝えたら、「この方法で対応できますか」「難しい部分はありますか」と確認します。
相手が別の方法を提案した場合は、目的に合うか、実行できるかを考えます。自分の案に従わせることだけが、改善ではありません。
逆に、誰かから案をもらったときは、すぐに「でも無理です」と終わらせず、どこが難しいのかを具体的にします。
「毎日投稿する時間は取れません。ただ、講座案内を週に一度見直すことならできます」のように、できる方法を示せます。
不満も提案も、話し合いの材料です。実際に進められる形へ調整するところまで考えてください。
今日のワーク:自分の不満を、一つの相談文にする
最近の仕事で感じた不満を一つ選び、次の順番で書いてみてください。
- 実際に起きたこと。
- そのことで困っていること。
- 自分が伝えた依頼や、確認した約束。
- まだ確認できていないこと。
- 自分で見直せること。
- 相手に相談したい対応。
最後に、相手へ伝える文章を作ります。
「現在、〇〇が起きています。そのため、△△に困っています。まず□□を確認したいです。そのうえで、◇◇という方法を相談できますか。」
この形は目安です。すべてを一度に伝えると長くなる場合は、最初に確認したいことだけを伝えてもかまいません。
相手に言う必要のない不満なら、自分が次に行うことを一つ決めます。講座案内を直す、質問内容を確認する、準備時間を見直すなど、具体的な行動にしてください。
よくある質問
受講者に確認することが、責めているように聞こえませんか?
「なぜやらないのですか」と結論を迫るより、「どこまで進められましたか」「迷ったところはありますか」と状況を聞きます。確認する目的が、進め方や必要な説明を考えるためであることも伝えてください。
講座の案内を見直しても反応がないときは、どうすればよいですか?
何を変え、どのように案内し、どんな反応があったかを確認します。一度にすべてを変えるより、確認したい部分を絞ると振り返りやすくなります。自分だけでは判断しにくい場合は、対象者や内容、届け方について具体的に意見を求めてください。
こちらから提案しても、相手が話し合いに応じない場合はどうしますか?
必要な確認や依頼を伝えても対応がない場合は、返答の期限や、その後の進め方を明らかにします。仕事を止めたまま待つのか、別の方法で進めるのかを考え、必要な調整を行います。自分が工夫し続ければ必ず相手が変わるとは限りません。
まとめ+要約
不平不満を改善につなげるには、相手を評価する前に、実際の出来事と、自分が伝えた内容を確認することが大切です。
- 受講者への不満は、理解や取り組む条件を確かめ、説明の見直しにつなげます。
- 申し込みがない場合は、読者を責める前に、対象者や講座内容の伝わり方を確認します。
- 協力者への不満は、役割、期限、対応できる条件を具体的に話し合います。
- 自分の改善案を伝えたら、相手が実行できるかも確認します。
- 自分で変えることと、相手に対応を求めることを分けて選びます。
不満を言うのは簡単です。そのあとに、確認、提案、行動を加えられているかを見てください。
「何も変わらない」と繰り返す前に、今回試せる対応を一つ選ぶ。その姿勢が、仕事の進め方を見直す第一歩になります。
次回の予告
Day4では、不満を改善の行動に変えるための具体的な手順を紹介します。出来事の整理、伝え方、実行する内容、見直す時期までを、一つのワークで考えていきます。
不満を、具体的な対応に変えたい方へ
「何を確認すればよいかわからない」「改善案を出しても話が進まない」「相手に求める内容を整理したい」。そんな場合は、今困っている場面を一つ取り上げて考えてみてください。
一人では整理しにくい方は、LINEからご相談ください。講座、集客、クライアント対応などで起きていることと、見直したい内容をお伝えください。